兵庫県立美術館で開催中の「描く人、安彦良和」に行ってきました。
てな訳で感想をば。
目次
描く人、安彦良和 in 兵庫県立美術館のグッズは?
図録、ポストカード、雑貨などの定番品はもちろんのこと、Tシャツ、バッグなどのアパレルグッズも取り揃えられています。
使われているイラストは、ガンダムが多め。ただ、F91はありません。初代とZのみです。
他、めずらしどころだと、日本酒なんかもありましたね。
なお、売り切れてるグッズはなく、在庫も潤沢にあるように見受けられました。
購入グッズ
ポストカード6枚。Tシャツ1枚です。
左上のポストカード1枚を除き、他はすべてZガンダムで統一。
初代・Zともにアニメは見ていませんが、学生時代に“スパロボF“を相当やり込んだ自分としては、Zガンダムのキャラは外せません。
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描く人、安彦良和 in 兵庫県立美術館の所要時間は?
ぼくは展覧会で5時間50分、グッズ選びで20分かかりました。
↓内訳としてはこんな感じ。
- 展示物に添えられた説明文は全部読む
- 展示室内のソファーで4〜5回休憩。休憩中、添え付けの図録を読む
- 映像作品は最初から最後まで全部見る
- 音声ガイドを全部聴く
- 展覧会を1周した後、気になる展示ゾーンを再度見る
展示総数は約1,400点。
ぼくは先日、同美術館内で開催中の北斗の拳展に行ってきたのですが、そちらの展示総数は約400点です。
つまり、単純に物量は北斗の拳展の「3.5倍」。めちゃくちゃボリューミー。
そんな事とはつゆ知らず、最初の方は悠々と見て回っていたんですが、展示室1ヶ所目にあるソファーで衝撃を受けることに。
というのも、展示室内にはソファーが置いてある部屋が3ヶ所あり、そこで図録も見れるんですよね。
図録って展示順に載っているので、自分の現在地とページ数を照らし合わせることで残りが“どれくらいあるか“自ずと分かっちゃう訳です。
最初の休憩中、図録を読んだぼくは心の中でこう叫びました。嘘やろ!?まだ、3分の1やん…と。
その時点でゆうに2時間は経過していたので、折り返し地点くらいに思ってたら、差しかかってすらいないという。。
あまりの物量の多さに“足腰・脳みそ“ともやられ、後半の作品はあまり頭に入ってきませんでした。疲れすぎて。。
ただ、終盤のオリジンやククルス・ドアンの島は、ガンダム系列ということで、気合いを入れ直して鑑賞しましたが。
ちなみに音声ガイドも借りたのですが、チャプター30越えです。規格外すぎるよ…
描く人、安彦良和 in 兵庫県立美術館の混み具合は?
ひょうごプレミアム芸術デーの初日に行きましたが、ノンストレスで鑑賞できました。
本来なら1,900円かかる入場料が無料なので、大混雑を覚悟してましたが、その覚悟は杞憂に終わりました。
今日の入りを見るに、芸術デーだとしても“平日であれば“全然大丈夫そうです。
ただ、芸術デーの終盤「7/13(土)〜7/15(月・祝)」は、かなりヤバいかと。その期間に行くのであれば午前中に行くことをお勧めします。
上期期間以外、つまり“芸術デー“終了後は、いつ行っても悠々と見て回れるかと思います。
描く人、安彦良和 in 兵庫県立美術館の感想
ぶっ刺さりました。
ただ、好きだったアニメ/漫画の原画を見れたから…ではありません。
刺さった理由は以下2点。
- 好きでやってるやつには勝てない
- 何者にも縛られない自己表現こそ至高
好きでやってるやつには勝てない
会場入って初っ端、安彦先生の挨拶文でやられました。
20年やってきたアニメ家業は、”ほとんど”食うためというのが原動力。
つまり生活するため/お金のためにやっていた…とぶっちゃけてる訳です。しかも開始早々 笑
ただ、元々漫画家志望だったこともあってか、絵(作画・絵コンテ・キャラデザなど)や演出の能力がずば抜けて高く、どんどん出世していくんですよね。
そして70年代は、宇宙戦艦ヤマトと機動戦士ガンダムで一世を風靡。まさに時代の寵児(ちょうじ)。
が、それも83年まで。
この年、巨神ゴーグというアニメを制作/放送する予定だったのが、おもちゃ会社の都合で84年4月に伸びる訳です。
そしたら、前々月の2月に「ビューティフル・ドリーマー」が。前月3月には「風の谷のナウシカ」が公開されるという。
そして、極めつきは84年7月公開の超時空要塞マクロス。
令和の今に至るまで語り継がれる伝説の3作品が一挙に公開され、アニメの潮流がガラッと変わったのがこの年。
潮流を変えたのは、お金なんて二の次のアニメ制作ガチ勢。つまりオタク達。
それらの作品に対抗しようとクラッシャー・ジョウやアリオンで挑むも勝てず。
そしてこう結論づける訳です。
良いものを見たい人は宮崎駿の作品を見るし、オタクはマクロスを見る。
自分はオタクでも無いし、そもそもアニメ稼業は、”ほぼ”食うためにやってるだけ。
俺の居場所は…と葛藤している時に公開されたのが「AKIRA」。
これで完全にノックアウトされ、AKIRA公開の翌年”89年”にアニメ制作から身を引き、昔から夢だった漫画家に転身。
上記の逸話を見たとき、ひと小説読み終えたくらいの読後感を味わえました。
明暗の差を分けたのは「好きという気持ち/どれだけ情熱を捧げ続けれるか」。
センスや技量だけでは、決して補うことのできないという。
当人では無いですが、ある種の無常観を味わいましたね。。
何者にも縛られない自己表現こそ至高
安彦先生いわく、80年代は辛い時期だったと。
理由は上述にも記載した通り、若手が台頭し、アニメの潮流が変わり、自分の“やりたいこと“とズレが生じてきたから。
そして、専業漫画家となった90年代。
この時期はとにかく幸福だったと。理由は、好きな漫画を好きな題材で口出しされることなく描けたから。
しかもガンダムやヤマトで成しているからか、いわゆる売れ線の漫画を描かなくても、十分 食っていけるという。
そして漫画なので、低予算、かつ、全部自分一人で“できちゃう“訳です。つまりアニメ制作とは真逆。
純度100%のモノづくりで生活できる。これは“めちゃくちゃ“幸せだろうなーと。
でも、これができるのは“成した後“だから。誰でもできる訳じゃない。つまり商業的成功の賜物。
同館で同時開催中の北斗の拳展に行くとよく分かります。
(商業誌で)純度100%のモノづくりなんて基本”まかり通らない”ことを。
そして、過去の功績があるから、00年代のガンダムORIGINの執筆→漫画家としての成功につながる訳で。
つまるところ自己表現を突き詰めたくば、商業的成功が1番の近道。と思いました。
金銭的余裕もそうだし、未来への礎(いしずえ)という意味でも。
そんな感じで。終わりッ!!
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描く人、安彦良和 in 兵庫県立美術館:概要
会期 | 2024年6月8日(土) ~ 9月1日(日) | ||||||
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開館時間 | 10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで |
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チケット料金 |
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定休日 | 月曜日 | ||||||
電話番号 | 078-262-1011 | ||||||
所在地 | 神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 | ||||||
HP | 【公式】描く人、安彦良和 |
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