大阪から一路、東京は池袋へ。
目的は、藤田和日郎(ふじた かずひろ)原画展。
《 藤田和日郎原画展 》開幕!!
藤田先生の画業30周年を記念し、
サンデー連載4作品の原画展を【西武池袋店 別館2階=西武ギャラリー】にて開催します。
原画&漫画原稿が200点以上展示されます。
藤田ワールドを存分にお楽しみください!イベントの詳細はこちら↓https://t.co/Kv99YsK3Hl pic.twitter.com/zhuSPPEaf2
— 藤田和日郎原画展 (@fujita_genga) 2018年11月12日
藤田先生の作品「うしおととら」、「からくりサーカス」は、連載当時、夢中になって読んでました。
双方の連載期間を合わせると約15年。なので、「小・中・高・大」と学生(青春)時代、常に傍にあった作品となります。
もはや青春の一部ですね。
ただ、最後に読んだのは、10年以上前とかなり昔のため、ストーリーに関しては、ぶっちゃけ大枠しか覚えていません。
…が
印象的なシーンは今でも心に焼き付いています。
藤田先生の作品は熱くて泣けるんですよね〜。あと、敵味方問わず、キャラクターがとても魅力的。
“なぜそういうことになったのか” 境遇などを含め、各キャラクターのバックボーンをきっちり描いているため、どの登場人物にも感情移入し、物語の中に”より”没入できる作りになっています。
そのため、キャラクターが物語から退場する(戦死する)シーンなんかは、それはそれはカタルシスが凄まじく、涙なしには読めません。
・・・
今回の原画展では、ぼくの琴線に触れたシーンも多数展示されていて、とても感動しました。
しかも、全作品撮影可能というサービスっぷり。目に・カメラに・脳に・たっぷり焼き付けました。ほんと行って良かった…
目次
うしおととら|藤田和日郎原画展
今、オレ達は…太陽と一緒に戦っている!
ラストバトル(白面の者との戦い)での名セリフですね。
ラストバトルは、これまでの旅路の総決算。
人間から妖怪まで種族関係なく手を取り合い、世界を滅ぼさんとする大妖怪・白面の者に挑む訳です。
太陽=希望や想い・絆ですね。これまでの長ーい旅路が無駄ではなかったことが”このセリフ”に集約されています。
熱 く な ら な い わ け が な い
ちなみにこの絵に関しては、はじめの一歩の作者である「森川ジョージ」先生もTwitterで言及していました。
→続き)感想は
「ホワイトがペンキ」
大胆に描いているのはテレビで観たことあるけれど、想像以上に大胆で、それでいて繊細なところは細くしなやか。素晴らしい。沢山素晴らしいこと伝えたいんだけど、文字制限で無理。池袋西武で20日火曜までやっていますよ。
時間のある方、是非。 pic.twitter.com/7Y98jvGX4J— 森川ジョージ (@WANPOWANWAN) 2018年11月13日
以下、カラー原稿をピックアップして掲載
うしおととらには、ヒロインが何人か出てきますが、一番好きなのは、真由子です。
特に”とら”との絡みが好きで、最終決戦時、人間に戻らないと分かりつつも櫛で髪をとき、「(戻らないのは)当たり前だろ」と言う”とら”に対して、「わかってた….よ…それでもねぇ..」と涙を流すシーンは、とても感動しました。
妖怪側でいえば「雷信(長男)・かがり(末妹)」が好きだったな〜。
白面の者の攻撃で記憶を失い、元々は仲間だった妖怪に襲われた際、”かがり”が周りの妖怪達から裏切り者呼ばわりされながらも”うしおと麻子”に薬をぶっかけ助けるシーン。そして、十郎(次男)絡みのシーンは、だいぶ目頭が熱くなった記憶が…
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うしおととらで一番好きなシーン
”うしおととら”で一番好きなキャラクターは「鏢 (ひょう)」です。
そして、一番好きなシーンは、鏢が紅煉(ぐれん)を倒し、本懐を遂げるシーン。
妻と娘を紅煉に惨殺されてからというもの、壮絶な人生を歩んできた彼が15年の時を経て、仇討ちするシーンは、紅煉のクソぶりも相まってか、子供ながらに「ザマァ!!」と思ったし、その後の回想シーンでは、「本来、在ったであろう”あの日”の続き」が描かれ、爆泣きしました。
作中、屈指の名場面ですね。
なお、外伝に収録されている「桃影抄~符咒師・鏢」を併せて見ると、このシーンは”より”グッときます。
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からくりサーカス|藤田和日郎原画展
からくりサーカスは、今まで見てきた漫画の中で5本の指に入る位好きな作品です。
今だに27巻で「全ての伏線がつながった」時の衝撃は忘れられません。あと単純にいっぱい泣きました。感動しすぎて。
以下、カラー原稿をピックアップして掲載
最終巻の表紙ですね。展覧会の図録で藤田先生がこの絵について語っていました。
三人には心から笑っていて欲しかった。だけど、勝を成長させるために、(鳴海について)振り返らせる訳にはいけなかった。
だから物語上、再会はさせなかった。
だからこそ、こんなシーンがあればいいな。。。と、誰もが望むであろう絵を最後に持ってきたかった。
この解説を見たとき、「なるほど〜」と思わず唸りました。
確かに、ありそうで無いんですよね。作中この3人が一緒に笑っているシーンは。
勝と鳴海が一緒にいたのは序盤だけだし。その頃のしろがねは感情が希薄だったし。
最終巻を購入した時も、「あ〜いい絵だな〜。大円団で終わってよかったな〜」と思いましたが、この絵に込められた想いを知ると、よりグッとこみ上げてくるものがありますね。
なお、勝と鳴海が再会しない理由は以下の通りです。
#藤田和日郎原画展 ライヴドローイング中に聞こえた質問
Q:成長した勝が鳴海と再会しないのは何故?
A:男は自分を強くしてくれた男の事をいつまでも覚えていてはいけない。
ロケットは飛び上がったら、発射台を見てはダメ。
勝はもう勝として強くなったので、背中合わせの共闘を最後にした。 pic.twitter.com/dDeXJxe5g0— 雹@パサガヤ代表取締役CEO (@seiya1009) 2018年11月16日
からくりサーカスで一番泣いたシーン
からくりサーカスは、名場面が多すぎて、泣いたシーンを挙げたらキリがないですが、それでも、なお、一つに絞るのであれば”このシーン”です。
フランシーヌの最後。
フランシーヌ人形の最後「べろべろばあ」にも相当涙腺を崩壊させられましたが、個人的にはやっぱりこっちかな…
セリフが…もうね…
ありがとう、出会ってくれて。
ありがとう、ことばをくれて。
ありがとう、たくさん笑わせてくれて。そして・・・
ありがとう、愛してくれて。
いつかまた私と出会ってね。
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月光条例|藤田和日郎原画展
月光条例に関しては、連載が告知された時、かなりワクワクした記憶があります。
が….
前2作とは違い全くと言っていいほどハマらず、早々に読むのをやめてしまいました。。。(読んだのはシンデレラくらいまでかな…)
なので原画の9割は知らないシーンでしたが、「あっ、これ、流れで見たら絶対泣くやつや…」というシーンがちらほらあったので、いつか時間がある時にバーっと読みたいですね。
上の画像は、月打(ムーンストラック)により”おかしくなった”おとぎ話の主人公達。
禍々しさに満ちた雰囲気からも分かる通り、今作の敵です。
おとぎ話の主人公だけあって馴染み深い顔もちらほら。
そう、月光条例の敵は誰もが知っている”ポピュラーなキャラクター達”なんですよね〜。
おかしくなった彼らを5日以内に戻せなければ、物語自体が消滅し、登場人物はもちろんのこと、人々の記憶からも消える。(別名:消滅(デスアピア))
それを防ぐために奮闘する話…だった筈。
この”コンセプト”を知った時は、「うわ〜面白そう!!!」と思ったんだけどな…
このシーンはめちゃめちゃ気になりますね〜。おそらく消滅(デスアピア)の影響でしょうけど…おとぎ話じゃなく、なんで「うしおととら」と「からくりサーカス」??
月光と演劇部ですね。最終的にこの二人の関係はどうなったんだろう。。。
それにしてもいい絵だな〜。
双亡亭壊すべし|藤田和日郎原画展
この作品に関しては、完全に未読。藤田先生がモダンホラーに初挑戦ということで、今一番読みたい漫画です。
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特別展示|藤田和日郎原画展
原画展では、原画の展示だけではなく、ライブドローイングなどの特別企画も実施していました。
平日限定ではありますが、藤田先生が目の前で絵を書いてくれるっていうスペシャルっぷり。
ぼくが行った時は、「うしおととら」と「からくりサーカス」の絵しか描かれていませんでしたが、最終的には原画展で展示されていた「4作品」全てを描いたそうです。(見れた人裏山…)
↓完成品はこちら。
藤田先生に会期中ご協力頂きましたライブドローイングですが、
本日完成致しました!また、本日をもって、
池袋で行われました原画展は終了となります。ご来場頂きました皆さま、
誠にありがとうございました! pic.twitter.com/j2EgWrqjDa— 藤田和日郎原画展 (@fujita_genga) 2018年11月20日
やり直しがきかない状況でここまで描けるのは凄いな〜。さすがプロ。あと、10年以上前の作品のキャラを普通に描けるのが凄い…(手が覚えているのかな??)
・・・
締めは原画展のために書き下ろされたイラストで。
全 員 集 合 ! 熱 い !
藤田和日郎原画展について | ||
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会期 | 2018年11月12日(月)~20日(火) | |
会場 | 西武池袋店 別館2階 | |
開場時間 | 午前10時~午後9時 | |
入場料 | 一般800円/大学生・高校生600円/中学生300円(小学生以下無料) |
↓漫勉の藤田先生出演回。
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