大阪中之島美術館「超コレクション展」の感想。見所・所要時間・混み具合・グッズなど

大阪中之島美術館「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり」の感想。見どころ・所要時間・混み具合・グッズなど

出来立てホヤホヤの”大阪中之島美術館”に行ってきました。

目的は、「超コレクション展」の以下作品。

  • ゲルハルト・リヒター《ドゥインガーの肖像》
  • ルネ・マグリット《レディ・メイドの花束》

特に見たかったのはリヒター。

まさか初期の傑作「フォト・ペインティング」シリーズを地元大阪で見れる日がくるとは!!

ゲルハルト・リヒターのフォト・ペインティングのポストカード

写実と虚構が入り混じった作風

ぼく

2020年のマイベスト映画「ある画家の数奇な運命」で象徴的に使われていたシリーズです。

この「フォト・ペインティング」シリーズが展示されていると知った瞬間、居ても立っても居られず、チャリで爆走→当日券をGETし見てきました。

てな訳で感想ば。

大阪中之島美術館「超コレクション展」の見どころは?

見どころだらけです。

理由は、ステートメント(作品の説明)が充実しているからですね。

本展覧会、約400点もの作品が展示されているのですが、その内の99個の作品にステートメントが用意されています。

つまり、全作品の4分の1にあたる作品の「歴史的背景・制作背景、作者自身の経歴やパーソナルな部分」などが分かるようにしてあります。

ルネ・マグリットのレディ・メイドの花束

99個の作品に説明書きがついてる

そのため、美術鑑賞で往々にして起こる「見方が分からない」だの、「ただただ、展示されている絵をざっと見るだけ」の事態は避けられるかと。

展示作品の充実っぷり+作品への理解を促し、その世界に没入できるよう配慮されている点が本展の見どころかな…と個人的には思います。

他、見どころを挙げるとするならば、誰もが知ってる有名作家の作品が多数展示されていることですかね。

以下、レジェンド達の作品が展示

  • 草間 彌生
  • 杉本 博司
  • サルバドール・ダリ
  • ルネ・マグリット
  • ジャン=ミシェル・バスキア
  • アルフォンス・ミュシャ
  • グスタフ・クリムト

ぼく

ミュシャとダリが一堂に会してる世界線。商業デザイン〜現代アートとジャンルレスな展覧会になっています。

大阪中之島美術館「超コレクション展」の所要時間はどれくらい?

大阪中之島美術館「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり」|ヤノベケンジの作品

ヤノベケンジ作《シップス・キャット(ミューズ)|ジャイアント・トらやん》

ぼくは「5時間」滞在しました。それでも”不十分”です。

↓内訳としてはこんな感じ。

滞在時間5時間の内訳
  • 音声ガイダンスを1作品につき2回聴く(25作品×2)
  • 10分休憩を3回取る
  • 約20〜30作品のステートメント(作品の説明)を読む
  • 撮影可能な作品は全て写真に収める
  • 約8分間の作品解説動画を全部見る

音声ガイダンスも聞きつつ、全99作品のステートメント(作品の説明)も読んで…となると、1日で鑑賞しきるのは”かなり”キツイですね。

また、鑑賞しきれたとしても、後半の作品は、立ちっぱによる疲れや情報の詰め込みによる脳の疲労などで十分消化できていないと思います。

疲れたイメージ

とにかく疲れンだわ

なので、本展覧会をちゃんと観ようとすると、最低「2日」は必要ですね。

逆に音声ガイダンス無し、ステートメントも会場設置の分だけに絞り、ざーっと観るだけでいいなら「3時間」位で観れるかと思います。

ぼく

大阪中之島美術館は、17時までの営業なので、最低でも14時には入っておきたいところ。

大阪中之島美術館「超コレクション展」の混み具合は?

モーリス・ルイス《オミクロン》

作品名はオミクロン。1960年制作。先見の明よ。

話題の新スポットなので、まぁまぁ混んでます。

ただ、入場は1時間ごとの時間制、かつ、各時間帯の入場数に上限を設けているため、作品の閲覧自体はあまり待たずともできます。

なので、行列でうんざり…ってことはあまり”ない”かと。

あっても、以下3箇所くらいですね。混雑に見舞われ、数分間 待機せざるを得ないのは。

他と比べ、混雑する箇所

  • 撮影可能な作品前
  • 各時間帯の入場開始直後の入り口付近
  • ミュージアムショップの会計時




大阪中之島美術館「超コレクション展」のグッズは?

大阪中之島美術館「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり」の購入グッズ

ポストカードを8枚購入。計1,375円也

ミュージアムショップは2箇所。「誰でも入れるとこ」と「展覧会ゾーンの中」です。

「誰でも入れるとこ」は、ミュージアムグッズが中心。展覧会ゾーンの中は、「超コレクション展」のグッズが中心ですね。

そして、肝心のグッズですが、数万円する本格的な複製原画から、1枚165円のポストカードまで、幅広く取り揃えています。

ただ、全作品_商品展開されてる訳ではないので、お好みの作品のグッズが無い可能性も十分あります。

ぼく

リヒターの「ドゥインガーの肖像」と亀倉雄策の「TOKYO 1964」のグッズが欲しかった。。

まぁ、マグリットやダリなど、本展の目玉作品については、ポストカードやクリアファイルなど、基本何らかの形で買えますので、ラインナップに不満を抱くことは”あまり”ないかと思います。


なお、誰でも入れるとこにある「ミュージアムショップ」では、現金支払いが不可なのでご注意を。

ぼく

PayPayなどのオンライン決済か、クレジットカード払いのみとなります。

大阪中之島美術館「超コレクション展」の感想

満足度が非常に高い展覧会でした。

今まで行った中で圧倒的に刺さった展覧会は、福岡市美術館の「コレクション展 近現代美術」ですが、それに匹敵する位よかったです。

双方に共通するのは、作品のステートメント(作品の説明)が充実していること。

ステートメントが充実

99作品は解説付き

つまり作品の背景が分かるよう配慮されてるので、単に表面を”なぞる”だけではなく、より深く没入できるような環境を主催者側が整えてくれています。

これが非常にありがたかった。

例えば下記作品なんかは、ステートメントが無ければ「流し見」してたと思います。そして「この展覧会」以降思い出すことも無かったでしょう。

佐伯祐三《郵便配達夫》

佐伯祐三《郵便配達夫》1928年

この絵のステートメントでは、画家/コレクター_双方の絵に対する愛や想いがこれでもか!というくらい放出されており、かなり涙腺が刺激されました。

ぼく

おかげさまで、心に残る作品に。本展の作品の中でもかなり好きな絵ですね。


この展覧会の残念だった点は、「展示作品が多すぎる点」と「雑多な点」。(裏を返せば見どころ満載と捉えられなくもないですが…)

「これもあるよ!あれもあるよ!ほらほら見て見て!」と、自慢のコレクションをドバッと放出しました!感が強く、一貫性がないように感じました。

ぼく

あまりに作品数が多く、疲労困憊(ひろうこんぱい)。ぶっちゃけ後半の作品はIQ2位で見てました


最後に気に入った作品ベスト5を挙げ、本記事を締めたいと思います。

気に入った作品ベスト5

  • 佐伯祐三《郵便配達夫》
  • 池田遙邨《雪の大阪》
  • ゲルハルト・リヒター《ドゥインガーの肖像》
  • 森村泰昌《美術史の娘(劇場A)》
  • 亀倉雄策《東京オリンピック(聖火ランナー)》

そんな感じで。終わりッ!!

大阪中之島美術館「超コレクション展」:概要

大阪中之島美術館「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり」の看板

会期 2022年2⽉2⽇(⽔)~ 3⽉21⽇(⽉・祝)
開館時間 10:00~17:00(最終入館16:30)
チケット料金
一般 1,500円
高校生・大学生 1,100円
定休日 月曜日(※3/21を除く)
電話番号 06-6479-0550
所在地 大阪府大阪市北区中之島4丁目3−1
HP 大阪中之島美術館 公式サイト

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