「世界一やさしい問題解決の授業」に続き、問題解決の考え方や手法が学べる本を読了しました。
本の名は「10歳でもわかる問題解決の授業―自分の頭で「考える力」が身につく5つの授業」です。
せっかくなので感想をば。
10歳でもわかる問題解決の授業―自分の頭で「考える力」が身につく5つの授業|感想・レビュー
個人的には、「世界一やさしい問題解決の授業」よりコチらの本の方が数段面白かったです。
「世界一やさしい問題解決の授業」が、「問題解決の思考プロセス」に重きを置いたのに対し、こちらの本では、「問題解決のアプローチ」に重きを置いています。
つまり、「精度の高い結論(仮説)」を導き出すためには、どうすれば良いのか?を具体的なエピソードを交え、わかりやすく説明してくれています。
『10歳でもわかる問題解決の授業』
正解の用意されている学校のテストとは違い
社会人になると「自分で考える力」を求められます。
「儲かっていないスーパーを繁盛させるには?」
などの問題から、自分で考え物事を解決する
思考のフレームワークを小学生でもわかるように解説!
勉強になります☺️ pic.twitter.com/CiZjzrz1ZW— ブックスキャロット駅前店(東小金井) (@bookscarrot) 2017年12月1日
結論としては、「仮説は検証ができてなんぼ」、よって「(調査などに時間をかけ)問題の一発解決を図る完璧な打ち手」を目指すのではなく、精度は荒くとも「トライ&エラー」を繰り返し、仮説の確度を高めていく or 物事を前進させる方が、最適解にたどり着けるスピードは俄然速くなるよ!ってことが、述べられています。
まぁ、当たり前ですよね。
ただ、何も考えず闇雲に行動しても(当然ですが)意味はありません。
下記の点を最初に設定することで…
- 情報:この仮説が有効そうだという根拠をどう設定するのか
- 基準:結果に対し、どのようにして有効性を確認するのか
- 視点:結果を次のアクションにどのように活かすか
失敗したとしても、それは”仮説に基づいた決断の結果“としての失敗になるわけです。
そのため、失敗は「重要なデータ」であり、次の行動の精度を高める”最優先の行動基準“ともなりえます。そしてそこから次の”さらに洗練された案”を生み出して決断し続けることが、のちの成功(成長)に大きく寄与します。
・・以下、メモ書き・・・
精度の高い仮説を立てる手順について
仮説構築の段階では、仮説を的ハズレにしないため、「SCAMPER(スキャンパー)」というフレームワークを駆使し、多面的・多角的な視点で案出しをする。
そして実行する段階では、各仮説に対し評価軸をつくり、各評価軸に重み付けを行い、最優先策を決める。
実行した結果を最大限活かすため、「演繹(えんえき)」と「帰納(きのう)」を利用し、結果から”言えること”を吟味し、次のアクションに繋げる。
209 哲学 帰納法
『過去に〇〇だった』とちう事実から『それは常に〇〇である』
『今後も常に〇〇であるだろう』と結論を出す推論。↓より確実。
演繹法。
『ソクラテスは人間、全ての人は死ぬ』つまり『ソクラテスは死ぬ』#1日1ページ— みやび@交換留学に行く人✈️ (@miyabi81998) 2019年2月1日
取り組むべき問題の見つけ方について
- 現象から、打ち手に繋がる論点を導き出す。
- 根本原因にたどり着くため、「なぜ?」を繰り返し論点を深堀していく。
- 自分に見えていない論点(立場の違いなど)をあぶり出し、打ち手を増やす。
重要な論点を見落とさない方法
複数のフレームワークを駆使し、見落としを避ける。
- フェルミ推定・・・問題の構成要素を数式で分解 → 視野を広げる(俯瞰で見る)
- PPM・・・自分(自社)の強みと弱みを外的要因と結びつけ2軸で整理 → 論点の取捨選択に有効
- VC・・・構成要素を時間軸で分解し、論点のモレをなくす → 原因の抽出
洗い出した論点に対し、仮説をぶつけ、成果を検証していく。
そして何より重要なのは「実行後にもやることはたくさんある」。「決めた後のことについて無頓着にならない」です。
一言でまとめると、一発解決は無理。フレームワークを駆使し、精度の高い仮説を設定。検証・修正・改善を早いサイクルで行い、仮説を洗練させていく..です。
そんな感じで。終わりッ!!