“阪急うめだ”で開催されていた「アニメージュとジブリ展」に行ってきました。
てな訳で感想をば。
目次
アニメージュとジブリ展 in 大阪・阪急うめだの感想
残念だった点
以下2点です。
- 「70〜80年代のアニメ」に焦点を当てた展覧会だった
- 大混雑、かつ、文字情報の多い展覧会のため、(人の流れ・鑑賞が)遅々として進まない
ぼくは、90年代〜2000年代のアニメが好きなので、本展がピックアップしたコンテンツには、あまり”ノレ”なかったです。
ただ、本展は、日本のアニメやスタジオジブリが“いかにして今の地位を築いたか“を作品や時代の流れを通して解説するが主旨。
そのため、ぼくの好きな作品がない!!…と文句をいうのはお門違いですね。。
良かった点
- 制作秘話が”コンプライアンスに対する意識が低い”当時の言葉そのままで見れる
- ジブリやアニメ産業が飛躍したきっかけを当時の資料交え、時系列順に解説してくれている
良かった点1:制作秘話が”コンプライアンスに対する意識が低い”当時の言葉そのままで見れる
これはもう”めちゃくちゃ”面白かったです。
スポンサーやアニメファンに全く配慮していない”ぶっちゃけ話”が多数掲載されていたので。
一番すごいな…と思ったのは、ガンダムに出てくるキャラ「リュウ・ホセイ」の逸話(いつわ)。
なんでも当初は黒人という設定だったそうですが、テレビ局からクレームが入り、中南米系の顔立ちに変更したそうです。
その結果、本来黒人キャラとして設定された者が、非黒人になるケースが発生しました。最も有名なのは「機動戦士ガンダム(1979年)」のリュウ・ホセイです。最初は黒人として設定されていましたが、TV局側からNGが出て、アジア系に変わりました。 pic.twitter.com/EsUvRZDdHz
— SOW@新作出すよ (@sow_LIBRA11) June 30, 2020
こんなぶっちゃけ話をオフィシャルなものとして、世に出していたのがすげーなと www 今じゃ考えられないですね。
他、面白かったエピソードは以下の通り
機動戦士ガンダム
- セイラ・マス:スマートな女性ヒロインの設定。存在感なんてどうでもいい、見てくれがいいだけの女性版ヒーローキャラを作り上げた
- キシリア・ザビ:ただの女の指揮官という指定。設定が分からずマスクで顔を隠した
ルパン三世 カリオストロの城
- 次元:パッとしない用心棒。ただの殺し屋。彼にとってルパンは”ましな役割を与えてくれる”存在
- 五ェ門:切れ味の一瞬の充実が好き。時としてルパンと組むことがある人物に設定しておいた方が良さそう
- 銭形:(TV第1シリーズの最終回で)泣いてしまったことで終わったキャラ
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良かった点2:ジブリやアニメ産業が飛躍したきっかけを当時の資料交え、時系列順に解説してくれている
物心がついた時、すでにジブリは国民的アニメでした。
作品を出す=社会現象を巻き起こすほどの大ヒットとなる…など盤石の地位を築いており、(ジブリは)当然のように”在るもの”だと思っていました。
…が、そんなことは全くなく、奇跡のような出会いとタイミング、いつ頓挫(とんざ)してもおかしくない綱渡りのようなギリギリの状態を経た上での現在(イマ)ということがよく分かりました。
この展覧会を通して、個人的にスゲェなと思ったのは、ジブリの名プロデューサー「鈴木 敏夫(すずき としお)」さん。
この人がいなかったら、スタジオジブリは無いですね。あと、アニメの隆盛(りゅうせい)も数十年単位で遅れたかも。
様々な逸話(いつわ)がありますが、なかでも漫画版「風の谷のナウシカ」での宮﨑駿とのやり取りは強烈でした。
大日本印刷に掛け合い、試行錯誤の末、鉛筆描きでも入稿できるように。
これも交渉の末、できるように。
ぼくの隣で見ていたおっちゃんが「敏夫凄すぎやろ…」と呟いてましたが、完全に同意です。。
なお、漫画版「風の谷のナウシカ」執筆時の宮﨑駿の評価は…
- ルパン三世 カリオストロの城でやらかした人。(上映当時、興行成績は振るわなかった)
- アニメ好きなごくごく一部の人しか知らない監督
です。
また、当時はガンダムや銀河鉄道999など、SFが人気の時代。
そんな中、アニメージュの編集者だった鈴木敏夫は、31ページもの紙面を割き、宮崎駿特集を敢行。
結果、半分近くが返品されるという”やらかし”を行っています。
まるでビートルズとエプスタイン、鳥山明とマシリトみたいな関係ですね。
名クリエイターだけではダメで、手綱を握ってくれる and ユーザ目線(マーケ視点)で見れる人がいて、ようやくメインストリーム市場で成功を収めることができるという。
ここら辺を当時の資料交え、時系列順に解説してくれてるので、非常に面白かったです。
そんな感じで。終わりッ!!
アニメージュとジブリ展 in 大阪:概要
会期 | 2021年12月9日(木)〜2022年1月10日(月・祝) | ||||||
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開館時間 | 10:00~20:00(最終入館19:30) | ||||||
チケット料金 |
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休館日 | 2022年1月1日(土・祝) | ||||||
電話番号 | 06-6361-1381 | ||||||
所在地 | 大阪府大阪市北区角田町8番7号 阪急うめだ本店 9階 | ||||||
HP | アニメージュとジブリ展 公式サイト |