漫画「ベルセルク」の作者「三浦建太郎」先生の訃報に寄せて。

ダークファンタジー漫画の金字塔「ベルセルク」の作者「三浦建太郎」先生の訃報に寄せて。

10代という多感な時期、多いにハマり”自身を構成する要素の一部”といっても過言ではない作品がこういった形で終わるとは。

人間って、思いがけないことが急に起こると、本当に頭が真っ白になるし、固まるんですね。

ぼく

世界中、それこそ何千何万人が同じ経験をしてる筈。

特に、ここ最近の話のペース/展開は早く、確実に物語を畳みにきていたことが見て取れてたので…それだけに…断腸の思いです。本当に。

ぼく

次話は、月下の少年との邂逅(かいこう)だったので、尚のこと。 ドクロの騎士に続き、何かしらの謎が明かされていた筈…


ベルセルクに関しては…

  • 連載30年を迎えてもなお”ラスボスであるグリフィス”との差が一向に縮まらない
  • ガッツ・リッケルト・グリフィスと、主人公および”主人公級”の人物が2人おり、それぞれの視点で話が進む

など、様々なエピソードや謎が消化されていないのに、風呂敷だけがどんどん広がっていくという負のスパイラルに陥ってました。

そして、そんな状態なのに…

  • 背景から人物まで余すことなく緻密に描き込んでいる
  • 画力が高すぎて、アシスタントに求めるスキル水準が激高。ゆえに見合う人が”ほぼ”いない

ことから、年々「刊行/連載」ペースが落ち、完結しないであろう漫画の筆頭として挙げられてました。

かくゆうぼくもほぼほぼ完結を諦めてたし、なんなら炎竜の騎士(スピンオフ作品)みたく、いっそ”文字”で終わらしてくれ…と何度思ったことか。

なので、他の人同様、揶揄(やゆ )してました。

でも、あまりに唐突、かつ、こういう終わり方は望んでなかったし、いざ”未完”という現実に直面すると、目の前が真っ暗になるというか、絶望しかないですね…

ぼく

壮大な物語にどうケリをつけるのか、どんなに渇望してもそれが叶うことはないという…


ベルセルクのメインテーマは「キャスカ復活」と「グリフィス打倒」かと思います。

ぼく

前者は、(完全復活ではないものの)書ききり、後者はその片鱗さえ見えない状態。

前者のシーンを見たときは、(ベルセルクを読み始めてから)16年もの長きの間、待ち望んでいたシーンということもあり溜飲(りゅういん)が下がる思いでした。

ベルセルク40巻

キャスカ復活の巻

対し、後者はどのようにケリをつけるのか気になるところではありますが、(ガッツとグリフィスが)剣の丘で再開し言葉を交わしたこと、また、リッケルトが(グリフィスに)一発かましてるのでそれで十分です。個人的には。

そのため、キャスカ復活を一区切りとして、この30年以上にわたる壮大な物語、および、”やるせない”気持ちにケリをつけたいと思います。


ベルセルクで…

一番好きな”キャラクター”は、ジュドー

一番好きな”章”は、ロスト・チルドレンの章

↓一番好きな”シーン”は、魔窟(まくつ )での再会

大ベルセルク展~三浦建太郎 画業32年の軌跡~ in 大阪・ひらかたパーク|複製原画

大ベルセルク展で購入した複製原画

ベルセルクのピークは断罪篇だよな? : エンペラー速報

58: 名無しさん 2014/07/14(月) 22:46:00.61 ID:m9mt+9wz0 テンポ、表現力、迫力、全てピークだった

一番好きな”セリフ”は、「覚えちゃいまい 貴様らが遊び半分で喰いちらかした人間一人一人のことなんぞ 覚えちゃいまい」

です。


学生時代〜現在に至るまで、約20年もの間、楽しませてくれてありがとうございました。

漫画のみならず”あらゆる表現”において、今後「(しょく)」を超えるカタルシスに出会えることは無いでしょう。

感受性が豊かな10代の時に”この作品”に出会えて良かったと心から思います。

ご冥福をお祈りします。どうか安らかに。

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ぼく

この画集で描かれている鷹の団の面々の絵が超好き。

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