声優陣の舞台挨拶に続き、監督陣の舞台挨拶生中継ライブビューイングに行ってきました。
忘れないうちに印象に残ったことをざーっとメモ書き。
登壇者は以下の通り ※敬称略
- 庵野 秀明(総監督)
- 鶴巻 和哉(監督)
- 前田 真宏(監督)
- MC:緒方 恵美(碇 シンジ役の声優)
【シン・エヴァンゲリオン劇場版】監督陣の舞台挨拶・生中継ライブビューイングを鑑賞|内容や感想など
庵野監督
シン・エヴァンゲリオンは、以下の要素で構成されている
- 物語上必要なもの
- 絵的に美しいもの
- 自分の人生に関わってきたもの
- 自分やスタッフの好きなもの
ラストの宇部新川駅では、キハ48、クモハ42の電車を登場させているが、宇部新川駅はそもそも非電化区間(?)のため、電車があること自体がおかしい。
それでも登場させたのは、幼少の頃、見てた・乗ってた思い出のもの。それらで画面を構成したかったから。
また、ラスト_実写のシーンに”凄いお金をかけて”自分の好きなものを1つ入れている。それを探してみては…とのこと。
また、自分の好きなものとして、奥さんの絵を挙げ、しれっと「安野モヨコ展 ANNORMAL」と図録の宣伝を行っていたのが印象的でした。
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NHK「プロフェッショナル」のダメ出しは舞台挨拶でも。いわく…
- 完パケした後、感謝の気持ちを伝えるため、各セクションにお礼参りしたのに”そのシーン”を撮ってない。
- モーションキャプチャーの撮影に関しても、最終日が一番良かったのに来てない。
- 4年間、ずーっと密着されていた訳では無く、来ていない時期も何ヶ月かはあった。
大概来るのは最初だけ。最終日は基本いない。ラストが一番いいのに。つーか良い画が撮れそうな時に限っていねぇ!!と、恨み節が炸裂 ww
そんな庵野監督ですが、緒方さんから「エヴァ好きのスガシカオが、”プロフェッショナル”で庵野監督がアップになった時に自身の曲が流れた。その演出には、感極まったそう。」と伝えられたら、素直に「ありがとうございます。」と言ってました。
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シン・エヴァはアニメと実写のハイブリッド。
頭の中だけでは無く、実際にある場面を切り取った上で、アニメーションを作る。それが普通のアニメにはない制作工程。
序の頃からそういう構想はあり、CGなどを駆使し”ちょこちょこ”やっていたが、時間の経過に伴う技術の向上で、シン・エヴァでようやく理想的な形に。
ただ、時間とお金がかかるので、おすすめはしない。自主制作映画(!?)だから実現したとのこと。
なお、シン・ゴジラのノウハウが、シン・エヴァでがっつり活かされており、シン・ゴジラが無ければ、シン・エヴァが今の形になることはなかった。
そのため、「シン・ゴジラには感謝している。」とおっしゃっていたのが印象的でした。
アフレコについて。
今回、収録は個々人バラバラ、セリフも順繰りではなく、バラバラに撮った。(コロナの関係か時間・スケジュールの都合かは不明)
…にも関わらず、映像上では掛け合いしてるように見えるのは、(声優達の)技術の賜物。
声優の演技力と力を信じ、このような形式を採用したとのこと。
ちなみに緒方さんが、「本当に大変だった…」と吐露(とろ)していたのに対し、返す刀で「緒方はまだ楽だよ!」とバッサリ切り捨てたのは笑いました。
興行収入について。
シン・エヴァの興行収入が80億を超えると、シン・ゴジラを超える。自身のレコードを更新するという意味で超えて欲しい。
また、100億を超えると、(ファミリー層の需要が薄い)ロボットアニメとしては初の快挙。
あの”ガンダム”でも達成できなかったため、夢を与えれるという意味でも100億を超えて欲しい。
それがひいては、アニメ業界の活性化になるとのこと。
鶴巻監督
エヴァの考察について。
ゲンドウが脳みそを拾うシーンは元々無かった。これは前田監督の案。”いいな”と思い採用。
そのシーンが後に、エヴァ特番で考察された。
その考察内容が「人を捨てたゲンドウに脳みそは必要ない。なのに”わざわざ”拾ったのは、人であった頃の記憶。つまりユイを忘れたくなかったから。 (by 松澤アナ)」
“ぶっちゃけ、そこまで考えてなかったが、めっちゃいい内容なので、今後それを公式の見解とする”そうです(笑)
アフレコで印象的だったのは、鈴原 サクラ役の”沢城 みゆき”さん。
シナリオ的にドラマチック、かつ、難しい場面で、鶴巻監督的にはかなり不安だったそう。
それが予想に反して1発OKでクリアしてくれた。これが1番印象に残っているとのこと。
これは庵野監督の意向が反映されており、庵野監督いわく、沢城さんは、1発目に溜めてきたものを”わっと”吐き出してそこから調整していく人。
なので、1発目のテイクを採用したそうです。
プロフェッショナル庵野秀明スペシャル、面白すぎた。
脚本書き直すと言われた鶴巻さんが飲み屋で死んだ顔して一滴も飲まないシーン、大変申し訳ないけど気の毒すぎて笑ってしまった…— 福島よし恵 (@fukushimayoshie) March 23, 2021
前田監督
世に出てない”小ネタ”について。
使徒化したアスカがオリジナルのアスカに”やられる”シーンは、元々”13号機”に囚われている複製のカヲルとオリジナルのアスカ_2人に”やられる”シーンだったそう。
鶴巻監督が進めていく中で、パワーバランスが変わっていき、最終的には、オリジナルのアスカがメインとなったが、目を凝らして見ると、複製カヲルが見えるとのこと。
庵野監督は綺麗なものを描きたい。前田監督はゲンドウの”ドロドロ”したものを描きたい。
結果、めっちゃカットされたとのこと ww
シン・エヴァは実写の要素を多分に組み込んでいるが、前田監督の担当パートは主に後半。
後半はマイナス宇宙など、主に想念の世界を描いているので、実写の要素は”ほぼ”取り入れてない。アニメは自身の専門分野なので、そういった苦労は少なかったとのこと。
逆に前半パートを担当した庵野監督は、実写の経験が無いにも関わらず、プリヴィズ・モーションキャプチャなど実写の要素を取り入れているため、感覚を掴むまで本当に大変だったと思う…と労っていたのが印象的でした。
そんな感じで。終わりッ!!
舞台挨拶の映像
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