デザイン本の金字塔・鉄板書籍といっても過言ではない「なるほどデザイン 目で見て楽しむデザインの本。」を読了。
てな訳で感想をば。
「なるほどデザイン 目で見て楽しむデザインの本。」の感想・レビュー
良かった点は以下の通り。
- 写真や作例を多数使っているため、直感的、かつ、より深いレベルで理解できるよう配慮されている
- ビジュアルに寄りすぎると、個々人(ここじん)受け取り方にばらつきが生じ、意図しない解釈をされてしまう可能性もあるが、”そうならないよう”ビジュアルとテキストが絶妙なバランスで構成されている
- 順序立てた構成・デザイン画像の一対比較(同じ内容、異なるデザイン)により、そこに行き着くまでのプロセスやデザインの「良い・悪い」が論理的に体系立てて学べる
ただ、個人的には、「ビジュアルのスキル向上を図る一助」、また「新たな気づき」などを期待していたため、そういった観点で考えると、あまり参考にはならなかったです。
…というのも、「楽しく」「にぎやかな」デザインにはどういった見せ方が有効か、また、重要度に応じた「情報の取捨選択」や「強調する度合いに差をつける」ことの重要性は百も承知な訳で。
ただ、それが知識としてはあっても、いざ可視化するとなると、話は別。
毎回そこで悩まされる自分としては、ノウハウは”あまり”用をなさなく、実際に手を動かしながら学べる実戦形式の本を選択すべきでした。
デザイナーのデザインが上手いのはデザインばっかりしてるから。それを熟練という。
デザインをいくら見ていてもデザインに対する蓄積では作ってる人には敵わない。
デザインが上手くなるには良いデザインをたくさん見ようとよく言われるけど正解であり間違っている。
手を動かさないと上手くならん— ムラマツヒデキ / QUOITWORKS Inc. (@muuuuu_chang) March 24, 2020
本書を読み、新たに学べた点は以下の通り。
- 「ルビンの壺」を鑑みると、図と地の両方を同時に意識することが難しいことが分かる。両者は相関関係となっており、一方が強まると、他方は弱まる。
- 生の声を拾っている(=口コミ感)は、ビジュアルで表現するより、テキストでつらつらと表現する方がマッチする。
- 色には、面積効果という錯視がある。そのため、広い色面と小さい文字色では、同じ色と捉えられない可能性がある。
- 「データ」と「見た目」の天地中央配置にはやや誤差がある。データ上の天地中央配置は、見た目的には若干下がって見えるため、少しだけ上げた方がよい。
- 項目名の重要度が高い場合は「横棒グラフ」が向いており、項目名が時間軸など予想可能な場合は「縦棒グラフ」が向いている。
これ位かな。
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ぼくは、インハウス(企業内)デザイナーのため、”特定領域”のデザインに携わることがほとんどです。
そのため、効果検証と改善により、Webサイトを育てていく…
言うなれば(経営的な側面を理解した上で)いかにビジネスに貢献できるかが、インハウスの醍醐味かと思いますが、単純にデザイン(表現)の幅で考えると、多種多様な領域のデザインを手がける制作会社勤務の方には、どうしたって勝てない。(あくまでも個人的な考えです。)
そのため、自発的にやっていかんと詰むな〜と考える今日この頃です。
そんな感じで。終わりッ!!