先週末、前回の旅行時に使用した青春18きっぷの余りを使い、「富山・石川(金沢)」に行ってきました。
今回の旅の目的は「おわら風の盆」。
毎年9月1日から3日にかけて行われる富山を代表する祭りです。
ぼくはあまり祭りには興味が無いのですが、友達から見せられた写真を見て心を射抜かれました。
古来より続く伝統行事。昔から残る町並みを揃いの法被(はっぴ)や浴衣を着た男女が踊りながら練り歩く。頭には編み笠。深く被っている為、顔は見えない。
神秘的すぎワロタwww ってことで行ってきました。大阪から遥々富山へ。
目次
おわら風の盆
最寄駅は「越中八尾」。
開催期間(9月1日〜3日)中は、人口約5,000人の町に25万人もの人が集まります。
周りを見渡せば人・人・人。これだけの人が一つの町に集結する訳ですから「越中八尾」に辿り着くのも一苦労です。
がっつり見たければ早めに行くのが吉。
尚、おわら風の盆は、昼と夜の2部構成です。
- 昼:15時 〜 17時
- 夜:19時 〜 23時
メインは夜。ただ、せっかく行くんだから…ということで昼の部から参加しましたが、正解でした。
夜はね…殺伐としすぎ。
演者の周りを固める人・見物客共にピリピリしてます。
フラッシュ禁止と再三言われているのに平気で焚く人。三脚禁止なのに素知らぬ顔で利用する人。まぁ…割と無秩序です。
また、ちょっとでも前に行こうものなら「見えへん!後ろにいけや!」と結構強めに怒られます。
これが夜の部。
夜の帳が落ち、提灯には灯りが。石畳が敷き詰められた道を演者が練り歩く….など風情溢れる光景は素晴らしかったのですが、とにかく疲れました。(人混みがすごく移動するのも一苦労)
対して、昼の部。
最高。「町流しや輪踊り」を堪能するのなら間違いなく昼の部。
人は多いのですが、皆穏やかです。殺伐とした雰囲気は皆無。
場所も人によっては快く譲ってくれる為、シャッターチャンスには何度も恵まれるし、そもそも夜と違い写真がブレることはありません。
↓目の前で観れるし、撮れちゃいます。
なので、オススメは昼ですね。
ただ、ぼくは演舞場(ステージ)ではなく、「町流し」での鑑賞にこだわりましたので、そういった意味での「昼推し」です。
演舞場で見たい!・屋台を練り歩きお祭り自体を楽しみたい!って方は「夜」の方が楽しめるかと。
尚、演舞場で見る場合は、チケットが必要なので、必ず事前に買っておきましょう。
あと、気をつけなきゃいけないのが、雨の場合は中止となります。(楽器・衣装の保護の為。小雨でもアウト。)
ちなみにぼくが行った日(9月2日)は、夜中の20時頃まで快晴でしたが、その後1時間位、通り雨に見舞われ祭りが中断しました。
ぼくは、祭りを十分に堪能し、帰路に着く途中だったので、事なきを得ましたが、中には「今辿り着いた → 雨で中止 → そして絶望へ。」っていう人も多々居たので、そういった意味でも早く行った方がいいですね。
最後に”見送りおわら”の写真を。最後まで居た人の特権ですね。
福島支部による見送りおわらの様子。 pic.twitter.com/voaBFga6GO
— masaKi (@masaKi44photo) September 3, 2018
おわら風の盆:概要
開催時期 | 9月1日 – 3日(本祭) |
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MAP
アクセス |
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続いては、金沢。
金沢は2012年のフジロックに行く時に立ち寄って以来だから、実に5年振り。
久しぶりとはいえ、今回訪れた観光地は”ほぼ”その時に行った場所。
なんで、そこまでテンションは上がらなんだ….サクッと紹介していきます。
鈴木大拙館
この美術館(?)は、富山で宿泊した際、ゲストハウスの従業員から勧められました。(なんと金沢出身。)
金沢は前回来た時 結構回ったので、食指を動かすような観光地はもはや無いと思っていましたが、この美術館は初耳。
スマホで写真を見ると、かなり良い感じ。ということで急遽予定に組み込むことに。
ブルル…
金沢駅から約20分…
「鈴木大拙館」に到着。
禅を海外に広めた仏教学者の美術館だけあって、余計なものを排したミニマムかつシンプルな造形。
引き算の美学。THE・侘び・寂びの世界。
うん。超好き。
Appleのデザインに通じるものがありますね。
途中雨がざーっと降ってきたので「思索空間棟」に避難。
内部はコンクリート打ち放しの重厚な雰囲気もありつつ、天井が高く開放的な雰囲気もある空間。そこに畳の椅子がグルッと配置されています。
とにかく落ち着く。
この日は日曜だった為、多くの観光客が居ましたが、誰一人騒ぐことなく、本を読んだり、ぼーっとしたり、スマホをいじったり、外の景色を見たり、思い思いの時間を過ごしてました。
地元民がオススメするだけあってかなり良いです。聞いといて良かった〜。
21世紀美術館から徒歩10分位の所にあるので、時間があればこちらにも是非寄って欲しいですね。
鈴木大拙館:概要
開館時間 | 午前9時30分から午後5時(※入館は午後4時30分まで) | ||||||||||||
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入館料 |
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定休日 |
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電話番号 | 076-221-8011 | ||||||||||||
所在地 | 石川県金沢市本多町3丁目4−20 | ||||||||||||
HP | 鈴木大拙館 – 金沢文化振興財団 |
鈴木大拙館:MAP(地図)
アクセス |
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金沢21世紀美術館
金沢といえばココ。
ただ、ぼく個人としては、あまり好きな美術館ではありません。
置いてある作品のほとんどが現代アートで難解な作品が多いので、展示室添え付けの説明文を見て、作品の意図を紐解く作業から始めなくちゃいけません。それがダルい。
前回行った時は、「コンクリート・ランドスケープ」といった作品が目玉でしたが、
単なる壁でした。
確か作品の意図は・・・
長い年月、太陽光(紫外線)や風雨にさらし続けられる事により、どんな素材も当然劣化していきます。
逆に言えば、時間が経たなければ劣化(変化)はしない訳です。よって、この劣化した壁には「時間」が刻まれているのです。
・
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使い古された発想やなーと、めちゃくちゃ落胆しました。それ、もう”マルジェラ”がやってるよ。
今回展示してあった作品で印象に残っているのは、以下2点。
- Chim↑Pom:《スーパー☆ラット》
- やくしまるえつこ :《わたしは人類》
理由は単純。両組とも好きなアーティストだからです。
Chim↑Pom(チン↑ポム)
Chim↑Pomの作品を見るのは、2011年に大阪で行われた「REAL TIMES」以来。
《スーパー☆ラット》の作品は知っていましたが、生で見るのは初めて。
ちなみに「スーパーラット」とは、殺鼠剤への耐性を持ったネズミの通称です。要は人間が進化させたネズミ。
駆除しようにも逆に耐性をつけ、生き続ける彼ら(?)。お互い忌み嫌いながらも共生している事実がある訳です。
じゃあ、歩み寄ってもいいじゃん。 → どうすれば…?→ ポップアイコン化しよう!ってのが、元々の発想だった気が。(間違ってたらすまん。)
なので着色して見た目を”ピカチュウ”にしている訳です。
発表は2006年。初期の作品ですね。
ぼくは、この作品が剥製(はくせい)と知っていましたが、知らない方は、作品横の映像を見て、リアルなネズミだって知るという。皆さんギョッ!とされてました 笑
やくしまるえつこ
ぼくの中では相対性理論のボーカルという位置づけですが、今やバンドは活動の一部となってしまいました。まぁーほんと色々されてます。
展示作品は、塩基配列を元に曲を作り、DNAに変換。そして、その曲を微生物に組み込んだもの。
↓微生物に組み込んだ曲。
後世にずーっと残る新たな”記録媒体”の開発。死後、自分の作品がどのように受け継がれ解釈されるのか。ってのがテーマ。
もうね…発想が凄い。ミュージシャンの枠を超えてますね。お父さんが科学者ってのも影響してるのかな??
作品もいいですけど、やっぱライブで見たいな〜(もち相対性理論で)。次は何年後だろうか(白目)…
↓相対性理論で一番好きな曲
前日から続く歩き疲れ + 難解な作品群 + 広大な敷地のトリプルコンボで二回休憩を挟み、全作品を鑑賞。
美術館を出た後は、疲れすぎて抜け殻のようになってました。
金沢21世紀美術館:概要
開館時間 |
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入館料 |
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定休日 |
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電話番号 | 076-220-2800 | |||||||||||||||
所在地 | 石川県金沢市広坂1-2-1 | |||||||||||||||
HP | 金沢21世紀美術館 |
金沢21世紀美術館:MAP(地図)
アクセス |
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ひがし茶屋街
今回の旅行で最後に行った観光地。
とはいえ、この写真を1枚撮って早々に切り上げました。
疲れてるし、腹は減ってるしってことで地元の名店「レストラン 自由軒」に。
創業100年の老舗洋食屋。ひがし茶屋街で”ガッツリ”飯を食うとしたら、多くの方がここをチョイスする筈。
外観は高級店ですが、中に入ると普通の食堂です。価格も観光地とは思えないほどリーズナブル。
ぼくは「ハヤシライス」、友達は「オムライス」を注文。オムライスの中身がチキンライスではなく、醤油で味付けしているのにはびっくりしました。(でも旨い。)
食べ終わって店をでると外は真っ暗。せっかく来たので周囲をグルッと回ってみましたが、店は開いてないし、街灯もポツポツとしか点いてないのでほぼ何も見えず。
見るべきものがもはや無い…ということで金沢駅に戻り、サンダーバードで大阪に帰りました。
ひがし茶屋街:概要
アクセス |
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まとめ
「おわら風の盆」がとにかく最高。
脈々と受け継がれてきた伝統は素晴らしい!!
踊り子は恐らく若い子が中心で、楽隊・唄い手は踊り子を引退された方々(と推測)。
祭りの最中、楽隊・唄い手の方は、”若い踊り子が踊っている姿と昔の自分を重ね合わせ郷愁に浸るんだろうなー”と思うと、”グッと”きます。
いやー祭りいいな。今まであまり興味が無かったけど、これを機に各地の祭りを見て回ろうかな。
国内の観光地で行きたい所は割と行きつくしたし、次はこういった伝統行事を見て回るのもいいかも。
終わり。