今、もっとも売れてるグラフィティアーティスト「KYNE(キネ)」の直筆壁画を見に、福岡市美術館へ。
また、グッズも欲しかったので、彼が手がけたアトリエ兼ショップの「ON AIR」にも行って来ました。
てな訳で感想をば。
目次
KYNE《Untitled》2020年 in 福岡市美術館|感想や写真など
現地にいた時は、下記の点に。
- 今まで画面を通してしか見たことのなかった彼の作品を生で見れた喜び
- 全長13mという圧倒的スケール感
- シグネチャー的存在である「KYNE girl」のビジュアル
- 白・黒・黄色のコントラストの強い配色、かつ、そのバランス
帰り道では、この絵が持つ意味、つまり「コンセプト」にやられました。
この絵を現地で見た時は、ビジュアル(見た目)にしかフォーカスしていませんでした。
キャプション(説明書き)は付与されていましたが、何度読んでも「へー」以外の感想しか出てこず…
キャプションの内容
白い壁いっぱいに 描かれるのは、横たわり、窓の向こうを眺めている女性
KYNEは本壁画制作にあたり、「公共性と自由」というテーマを設定した。
美術館も大濠公園も公的な場所。
公共とは、自由とは何か。この人物はそんなことを考えているのかもしれない。
引用:福岡市美術館 – KYNE《Untitled》2020年
そのため、意味を考えるのは止め、生原画の醍醐味である「筆使い」「凹凸(立体)感」、「寄り・引き」や様々な角度での鑑賞など、色使い、タッチ、ビジュアル表現力に注視することに。
それはそれで楽しかったのですが、帰りの新幹線で下記ブログを拝読。
それで、この絵が彼のシグネチャー的存在である「KYNE girl」をただ描いた…のではく、コンセプトを掲げ、きちんと「意味」や「メッセージ性」を含めた上で、描いたことが理解できました。
この絵が持つコンセプトを体現できるのは、館外から見た時。
こう見ると分かりやすいですね。この作品が、コロナ禍うずまく現状を切り取ったものであることが。
つまり、「出たくても出られない」。窓の外側を憂いを帯びた表情でぼんやり見つめる様は、まさに「緊急事態宣言」時の我々の生活そのもの。
この作品を見てる時は、彼女の目線が”どこ”を向いているか、なぜ美術館の外側からでも鑑賞が可能なのか…には、全く意識が及ばず、ただただ、”見た目”という上澄みをすくっただけで終わりました。
…が、上記ブログにより、この作品が「コロナ禍の日常」を描いたものであること。
また、コロナによる各種イベントの中止、それによってスケジュールに余白が生じ、互いのタイミングが合致した、まさに”偶然の産物”から生まれた作品であること。
加えて、これは、ぼく個人の話ですが、「(観光地以外の)強く興味を惹かれるもの」+「Go To トラベルによる割引」が無かったら福岡自体に行ってなかったと思います。
そのため、自分がこの地を訪れ、この絵を見れたのは、様々な要因が絡んだ奇跡のようなもの…と考えたら、とても深い感慨に包まれました。
現地ではなく、帰りの新幹線の中で 笑
制作風景を収めた動画
KYNE《Untitled》2020年:概要
会場 | 福岡市美術館 | ||||||
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会期 | 2020年9月9日(水)〜2022年12月27日(火) | ||||||
開場時間 | 9:30~17:30 ※最終入館17:00 |
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入場料 |
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休館日 | 月曜日/年末年始 | ||||||
電話番号 | 092-714-6051 | ||||||
所在地 | 福岡市中央区大濠公園1-6 |
200円で、KYNE(キネ)の作品だけではなく、美術館に収蔵されている全作品が見れます。
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KYNE(キネ)のアトリエ兼ショップである「ON AIR」にも行ってきた
…というか、この店って今やってるのかな??
インスタやホームページを見るも、実店舗に関する情報(営業時間とか)が全く無いんですが…
オンラインのみ?それともたまにしか開けないとか??運営形態が分からず、とりあえず行って見たものの閉まってるっていう。
ネームプレートが「ON AIR」のままなので、多分まだ運営しているとは思うのですが…行く人は要注意ですね。
ON AIR:概要
営業時間 | 不明 |
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定休日 | 不明 |
所在地 | 福岡県福岡市中央区薬院3-12-31 2F |
HP | ON AIR |
◆ 福岡の新しいカルチャー発信地はココ
【いま脱都心的が面白い】福岡を中心に活躍するアーティスト、NONCHELEEEとKYNE。エモーショナル&ファッション性に溢れた作品を見たことのある人も多いかも。彼らのアトリエ兼ショップ『ON AIR』で話を聞きました|@herenowjp
▼https://t.co/rIEtqVMyX3 pic.twitter.com/r9woehK2X5— HereNow JP (@herenowjp) July 17, 2020
まとめ
今流行りのシティ・ポップを体現したかのようなビジュアルは最高の一言。
世情を反映したコンセプトも流石。福岡まで行った甲斐がありました。
それにしても、ようやくです。「KYNE(キネ)」の作品を見ることができたのは。
なんせ展覧会は基本「東京」。
作品への抽選応募は、オンラインでできるものの、応募多数で”もはや”宝くじ並みの当選確率。
さらに、それらに比べ数が多く、入手のハードルが低い”服”ですら、即完して買えない状態。
靴磨きの少年の話と同じですね。皆が知る頃にはもう遅い。
そんな感じで。終わりッ!!
それにしても「KYNE(キネ)」、「Backside works.」、「Hajime Kuwazono」と新進気鋭なアーティストが全て福岡出身ってのが面白いですね。
そして、それらのアーティストをアートワーク+PVに起用した藤原ヒロシはやっぱ凄い。
アートワークは、Hajime Kuwazono
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音楽面でもベースに「OKAMOTO’S・ハマ・オカモト」、コーラスに「サカナクション・山口一郎」を起用したりと超豪華。
このCDが売れない時代にこれだけお金をかけれるってすごいな〜。流石、御大(おんたい)。