皆さん恐山(おそれざん)って知ってます?
———–ある日のLINE———–
仲いいな!おい! そうだよ!イタコがいる山だよ!
はい、こんな感じで日本人なら、誰もが知っている・聞いたことのある山だと思います。
ただ、行ったことがある人は、恐らく少ないのでは??
なにせ場所が本州の最北端に位置する「下北半島」の為、
そうそう行ける場所ではありません。
■恐山の位置
あと、名前ですよね。
恐山(おそれざん)って。Σ⊂(゜Д゜⊂!! ォィォィ
ちょっと怖いというか、いわくありげな名前ですよね。
気軽に「観光行こうぜ!!」とはならないと思います。
ただ、今回東北を旅行しようと考えた時、真っ先に浮かんだのが、「恐山」でした。
誰もが聞いたことはあるが、あまり行った人はいない(筈)。これに惹かれました。
そして、WEBで検索。出てくるのは想像とは違う景色。オドロオドロシクも美しい景色の数々でした。
今回の旅行の主役は「恐山」です。
色々回りましたが、ここに勝る所はありませんでした。
余談ですが、ぼくが今まで見たきた中で一番感動した景色は、
イギリス「ウィンダミア」のオレストヘッドから見た景色です。
Whilst the rest of the UK is under fog, our Kings Priory pupils found some Autumn sun up Orrest Head @KPSTynemouth pic.twitter.com/DbzzY7pK8s
— Friends High Borrans (@FriendsofHB) 2015年11月3日
↑これね。
まさか、日本で同じ位の感動を味わえるとは思いませんでした。
ほんとーに素晴らしかったです。
今回は、そんな素敵な場所の記事です。
目次
青森駅〜下北駅
青森駅から恐山に向かうルートは2択。
- 列車 + バス
- 車
公共交通機関であれば、「列車」と「バス」を利用することになります。
ただ、車を運転できる方であれば、市内でレンタカーを借りて恐山に向かった方が、個人的にはいいかと思います。
何故なら「仏ヶ浦」も一緒に楽しめちゃうから。
ついに仏ヶ浦に着ました。こんな景色は中々見られないと、本当に思います。早朝であり静かで波の音しか聞こえません。しかし、写真撮るなら午後くらいから来た方がよかったかも!
素敵なとこでしたー#仏ヶ浦 #青森県 pic.twitter.com/j183EjuJ6z— 麦芽 (@osake33) 2016年8月12日
せっかく下北半島に行くのであれば、
この2大名所(恐山・仏ヶ浦)を回らない手はありません。
ぼくは、車の運転ができない為、「列車」と「バス」を利用して恐山に行きました。
まず、目指すのは、恐山の最寄り駅「下北駅」です。
「青森-下北間」の料金は、2,180円。所要時間は1時間49分です。
1本逃すと次発は「2時間半後」になるので、遅刻は厳禁!
AM6時45分、青森駅に到着。
↓
券売機で下北駅の切符を購入。
↓
7時9分発の電車に乗り込む。鉄道の名前は「青い森鉄道」。
↓
50分後・・・
野辺地(のへじ)駅に到着。
↓
大湊行き快速しもきた号(JR東日本キハ100系)。
尚「野辺地」から終着駅「大湊」の路線は、「はまなすベイライン大湊線」という愛称で呼ばれてます。
↓
車窓からの風景。
↓ 55分後・・・
下北駅に到着!
そうなんです。下北駅から恐山へはバスで行くのですが、バスの出発時間は、電車の到着時間に合わせている為、乗継時間は短いです。
発着時間 | 下北駅(08:58着) → 恐山行きのバス(09:05発) |
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下北駅〜恐山
下北駅を出ると、左手にバス停があります。
バス停には恐山線のバスが止まっている為、すぐ分かるかと思います。
ルート | 下北駅(09:05発) → 恐山(09:48着) |
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所要時間 | 43分 |
料金 | 800円(片道) |
尚、1日に3〜4便しかありません。
↓
恐山に向かう途中、「恐山冷水」でバスが止まります。
皆バスを降りて撮影に興じてました。
ちなみにこの湧き水「1杯飲めば10年、2杯飲めば20年、3杯飲めば死ぬまで若返る」と言い伝えがあります。
↓
BRRRRRR・・・
—————- サッ! —————-
↓そしてついに・・・
「恐山」に到着!
戻ってみた。 テクテク・・・o(゚ー゚o)。。。。
テクテク・・・o(゚ー゚o)。。。。
↓そんなことを思いながら、目的地に到着。
かの有名な「三途川」。渡りきるとそこには・・・
↓
左:奪衣婆 (だつえば)/ 右:懸衣翁(けんえおう)
真ん中の石碑にそれぞれの役割が書いています。要約すると・・・
- 人は亡くなった後、三途の川にたどり着く。
- 奪衣婆がいて、身ぐるみを剥がす。
- 衣類を懸衣翁が柳の木にかける。
- 枝が衣類の重みで垂れ、生前の罪の重さを測る。
- 閻魔大王に引き渡され、地獄 or 極楽へLets’GO!!
テクテク・・・o(゚ー゚o)。。。。
↓来た道を戻り…
いよいよ恐山へ入山!!
恐山
総門(入り口)〜地蔵堂(御本尊)
「六大地蔵」がお出迎え。
六大地蔵にはそれぞれ役割があります。
生きとし生けるものすべて、6種の世界(六道の世界)に生まれ変わりを繰り返すと言われています。
6種の世界とは地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天国の六つ。この6種の世界、それぞれで、衆生の苦しみを救ってくれるのが六地蔵なのだそうです。
地獄道から救ってくれる壇陀地蔵
餓鬼道から救ってくれる宝珠地蔵
畜生道から救ってくれる宝印地蔵
阿修羅道から救ってくれる持地地蔵
人間道から救ってくれる除蓋障地蔵
天道から救ってくれる日光地蔵名称は地域によって、さまざまに変化するようです。
引用:車中泊で楽しむ犬連れの旅
尚、「地獄道」・「天道」では、救うのに必要な力が違う為、最も過酷な「地獄道」に対応できる像を上座(右側)に配置しているそうです。
↓「入山受付所」へ行き料金を支払います。
料金を支払い、入山受付所 横の「総門」をくぐると目の前に見えてくるのは・・・
山門だー!
お地蔵様 越・し・の山門。
お地蔵様の周りには風車がありますが、ここだけではなく、恐山の至る所に風車が置かれてます。
恐山は子供を早くに亡くした方が多く供養に訪れる場所でもあり、
この風車は、そんな親達が亡くなった子供を慰める為、設置されてます。
↓山門をくぐるとご本尊へ続く道「四十八燈」が。
そして、両脇にはお風呂場があります。
右手にあるのが「薬師の湯」、左手には「古滝の湯・冷抜の湯」があります。
中はこんな感じ。ちなみに薬師の湯です。
↓四十八燈をまっすぐ歩くと「地蔵堂」へ。地蔵堂には御本尊の「地蔵菩薩像」が安置されてます。
そして「地蔵堂」の左手には、地獄巡りの入り口が・・・
恐山の真の魅力はここからだー!!
恐山は回る順路が決められてます。縦横無尽に道がある様に見えますが、整備がされていない為、ルートを外れると危険です。
地獄巡り(入り口)
階段を登ると目に飛び込んで来るのは、
荒涼とした岩場・積み上げられた石・風車。
積み上げられた石は、「賽(さい)の河原」の伝承そのまま。
■賽の河原とは
亡くなった子供達は親の供養のために三途川で石を積む、積み上がれば終わりだが、完成する前に鬼が来て破壊する。何度石を積み上げてもその繰り返し・・・むだな努力のたとえとしても使われます。
岩場の所々で火山性のガスが噴出しており、強い硫黄臭が鼻をつきます。そして「地獄」と名付けられる場所も。
かと思えば、救いの手を差し伸べるがごとく、仏像・地蔵が要所要所に置かれてます。
岩場の合間を進んでいきます。そうすると右手に・・・
どーん!巨大な仏像が。「八葉塔」と名付けられてました。
恐山に置かれている仏像は「六大地蔵」をはじめ、全体的に造形のクオリティが半端ないです。
↓先に進むと見えてくるのが・・・
水子供養御本尊。
池の周りには風車。中心には、赤子を抱いたお地蔵さんが。
↓
先に進み、八角円堂を抜けると、山と湖が見えてきます。
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ちなみに、○の池っていう割にめっちゃ水キレイやん!ってツッコミは無しでお願いします。
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テクテク・・・o(゚ー゚o)。。。。
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そして!
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ようやく!!
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天国への扉が開かれる!
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極楽浜だー!!
極楽浜
さっきまでが地獄ならば、こちらはまさに天国。
宇曽利湖(うそりこ)・砂浜・山々が織り成す景色は、ほんとこの世のものとは思えないです。
極楽浜には、東日本大震災で亡くなった方々の供養の為に建てられた「震災慰霊塔」も。
慰霊塔の横には休憩所があり、そこで1時間位ぼーっとしていました。
砂浜のあちこちにも積み石と風車があります。
この時、ちょうど周りに誰もいなかったんですよね。
広大な自然の中に自分1人。辺りはしーんとしてて、聞こえてくるのは、波が打ち寄せる音や、吹き付ける風の音。
そして、風に揺られてあちこちで風車が物悲しく回ってる。
と、物思いにめっちゃふけってました。
ひとしきりぼーっとした後、また地獄巡りへ。
地獄巡り(出口)
順路通り、出口に向かって歩を進めると見えてくるのは「胎内くぐり」の看板。
生まれ変わりの道です。進むことにより人間の罪障が祓われる意味合いもあります。
が、進んだ先は・・・
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ちなみに地獄にもそれぞれランクがあります。
↓地獄を抜け、行き着く先は・・・
延命地蔵尊。
入り口の段階からチラチラ見えてて、気にはなっていました。
他の場所より高い位置にある為、恐山の全景を見ることができます。
↓ここから入り口である「総門」に向かい降りていきます。
道中目に飛び込んできたのは・・・
これにて終了!!
紹介しきれませんでしたが、「角塔婆」や「不動明王像」など見所は他にもあります!
また、入山受付所横には、お食事処やアイス屋があります。
最後に、恐山は圏外です。
いかがだったでしょうか?
地獄と天国が共存している不思議な世界。
こういった場所って世界広しといえどもここだけじゃないかな?
尚、タイトルにはパワースポットと書きましたが、
実際のところ、恐山はパワースポットとは真逆のパワー「レス」スポットとのこと。
恐山菩提寺院代の方の話によると、
パワーがなく、空虚だからこそ死者への感情を入れることができるそうです。
ただ、個人的には、素晴らしき景色の数々にパワーをもらいました。
日本にもまだまだ素晴らしい所がある。それまでは死ねない的なね。
なので、ぼくの中では恐山はパワースポットです!(強引にまとめてみた)
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恐山:概要
営業時間 | 午前6時〜午後6時 | |||||||||
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料金 |
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開山期間 | 毎年5月1日〜10月31日 | |||||||||
祭期間 | 大祭典:毎年7月20日〜24日 / 秋祭典:毎年10月第2週の三連休 | |||||||||
電話番号 | 0175-22-3825 | |||||||||
所在地 | 青森県むつ市 田名部宇曽利山3-2 |
また、イタコは常駐しておらず、大祭典・秋祭典の時のみ来られます。
恐山:境内の地図
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