ReHacQ見て村上隆展 もののけ 京都 に再訪。追いグッズも購入し満足した話

村上隆 もののけ 京都|《「古都」にて「片腕」》(2024)

2月6日以来、半年以上ぶりに村上隆展に再訪しました。

前回はノー勉で挑みましたが、今回はYouTubeに上がっている多数の対談/解説動画を見てからの訪問。

色々な動画を見ましたが、なかでもReHacQ(リハック)が抜群に面白かった。

そして、下記”増田記事”で面白さが増幅された感じですね。

村上隆が何をやろうとしているのか理解して嫌いではなくなった

村上隆氏と左派論客の斎藤幸平氏がReHacQ(高橋弘樹氏が運営するチャンネル)で対談している動画が4連続で上がっていてすべて見た。※以下敬称略結…

ReHacQ(リハック)を見て感じたことは、既視感。

あと、斎藤さんがアートに対し全く無知であるが故のアート感、

つまるところ”アートは美しいもの。金儲けなんて言語道断”っていう、ちまたに蔓延(はこび)る ザ・清貧な論調をバッサバッサと切っていく様が面白かったです。

ぼく

資金はクリエイターにとって体力。そもそもお金が無いと食っていけない/続けれないので。


既視感を感じたのは下記動画。

上記動画の中で、岡田さんは以下のように言っています。

  • アートの本質が美しいもの/素晴らしいもの/時代によって生まれるもの。であれば、当然 大衆文化も入ってくる
  • 漫画やゲームなどの娯楽作品であれば、上記のようなものが多数 思い浮かび、指折り数えられる
  • エヴァ・マリオなど一世を風靡したもの/金字塔的な作品は全て凄い。それらは大多数の人が認めるところ
  • それこそが美とか革命性の本質、つまるところアートの本質ではないか

そして、村上さんも同じようなことをReHacQ(リハック)で言ってるんですよね。

いわく、”エンタメとアートの境界を壊し、それらは同一であることをアート界のルールブックを持ってる方々に認知してもらう”と。

それを”アート活動の指針の一つとしている”と。


岡田さんや村上さんがそういった事を語る背景には、アート > エンタメっていう構図があると思います。

村上隆 もののけ 京都|《お花の親子》(2020)

ヴィトン(商業)の上に立つアートオブジェ

ReHacQ(リハック)の動画内でも、”エンタメ性や商業性を持ち出すと軽んじられる”とプロデューサーの方が言ってましたが、これはもうほんとそう…

例えば、完売画家×ブルーピリオドの作者との対談記事では「藝大で漫画を描く=野に下った」と揶揄(やゆ)される環境であると書かれてます。

「美大は“絵で食べる方法”を教えてくれない」 漫画『ブルーピリオド』作者と完売画…

美術なんて全く知らなかった高校生の矢口八虎(やぐちやとら)が、ふとしたきっかけから東京藝術大学の絵画科を目指す――漫画『ブルーピリオド』は2019年現在、最も勢いのある美術漫画だ。【東京藝術大学の絵画科】美術学部絵画科は日本で一番受験倍率が高い学科として知られる。日本画専攻と油…

ぼく

言い換えると”崇高な表現から大衆文化に堕ちた”ってことですね。

…が個人的にはそんな事ないと思っているし、むしろ知識の多寡(たか)に左右されず楽しめるエンタメの方が表現として優れてるんじゃね…とすら思っています。

エンターテイメント作品のイメージ

老若男女問わず大好き

というのも自身の経験として、母親が再婚した際「北斗の拳」が我が家に持ち込まれたんですよね。

それにぼくは夢中になり、義父とそれはもう色々喋りました。

当時アラフィフの義父と10代未満のぼくが共通の話題で盛り上がるって、今考えると凄いことだと思います。

それは「わかる人にだけわかればよい」より「年代問わず多くの人に理解してもらう」よう漫画家・編集者が知恵をめぐらせた結果だと思うんですよね。

北斗の拳 40周年大原画展|原哲夫と担当編集者のコメント

北斗の拳展より抜粋

対し、アートは「わかる人にだけわかればよい」で留まってるように感じます。

ぼく

よく言えば考える余地/解釈を残している。悪く言えば丸投げ。どちらにせよ”わかりづらい”。

このスタンスの違いが、村上隆さんの言うところの”(アートと漫画の)ヒエラルキーの差”なんだろうなーと思います。

なお、村上さんは、漫画こそが日本の芸術の頂点…という考えです。つまりアート < エンタメという構図。

こちらはReHacQ(リハック)ではなく、ヤンサンで語ってますね。


1回目、2月6日に行った時は、入場特典のカード目当てにめちゃくちゃ人が並んでましたが、会場内はそこまで混んでませんでした。

それが、今回(8/29)行ったら、平日にも関わらず大混雑っていう。

これはひとえに大手メディアに露出しまくった結果ですね。そして村上さんのレスバが巧すぎることも挙げられるかと。

村上隆 もののけ 京都|言い訳ペインティング

追加されてた言い訳ペインティング

なので、各メディアとも完全にエンタメに昇華されてました。つまり、非常に分かりやすく面白い。

それを証明するかのように、ReHacQ(リハック)とのコラボ動画だけで、トータル100万回以上回っています。

これだけ再生されていたら、恐らくアートに馴染みのない方にもリーチできてる筈。

どんだけ良い作品を作っても知られなければ意味が無いので、真っ当な戦略ですよね。

多くの人に届くイメージ

知ってもらうことが重要

入場特典でのカード配布やふるさと納税の取り組み、大手メディアの出演など、自身の影響力をフル活用し”ちゃんと”成果に結びつける。

結果、多くのスタッフにご飯を食べさせられる。美術館も潤う。大作も作れる。

しかも中学生以下は無料、かつ、(ふるさと納税が成功したので)市内に住んでいれば高校生”以上”の学生も無料…と還元までしてる。

村上隆 もののけ 京都|Murakami.Flowers Collectible Trading Card 2023

稼ぐ=好循環が生まれる

村上さんみたいなアーティストが国内にポコポコ出てきたら面白くなるし、アートがもっと普及するのになーと思いますが、国内での嫌われっぷりを見る限り無理なんでしょうね。。


最近はアートに対する熱量が下がってましたが、アンテナは保ったままで良かったです。

村上さんの国内展は”おそらく”もう無いので、そんな貴重な場に2回も行けて幸せでした。

ぼく

8/29は台風が迫ってる時で、電車止まるんじゃないかと焦ってた。。

追加購入グッズ

村上隆 もののけ 京都の購入グッズ

計20,160円也

シール、ステッカー×2枚、図録、ポストカード×3枚、マグネット、ピンバッチ、ぬいぐるみ×2を追加購入しました。

個人的に激アツだったのは、風神・雷神のぬいるぐみが売ってたこと。

しかもパンダやお花のぬいぐるみに比べると、ムチャクチャ安かったんですよねー(1体 4,000円以下)

本展の勝負球「風神・雷神」のグッズに関しては、こけし/ぬいぐるみ/ポストカードと一通り購入できたので今から飾るのが楽しみです。

ぼく

今後、DOB君やパンダみたく定番キャラに仲間入りするのかな??

そんな感じで終わりッ!!

冒頭のアイキャッチ画像は川端康成です。本絵のタイトルにもなった小説「片腕」、いつか読んでみたい。

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