草間彌生の版画&原画展2025 in 京都・大阪の感想

草間彌生《無限の鏡の間―ファルスの原野》 1965/2013年

アンゼルム・キーファー展以来のアート鑑賞。

前衛の女王の作品を見に、京セラ美術館とルイ・ヴィトン大阪へ。

てな訳で感想をば。

草間彌生の版画&原画展2025 in 京都・大阪の感想

パッと見、惹きつけられる絵はありませんでした。

特に最新の絵なんかは、行き着く先がこれかよ…って感じ。

草間彌生《毎日愛について祈っている》2023年

《毎日愛について祈っている》2023年

ぼく

彼女の名がなければ、どう評されるかを知りたい。

彼女の作品は松本市美術館や直島でも見たことがありますが、絵柄・作風は好みではないなーと改めて。

ただそれは表層的な話。

本展を通して”くらった”のは、彼女のメンタリティ。

先に挙げた絵に書かれているテキストもそうですが、とにかく前向き。そして自己肯定感が激高。

《毎日愛について祈っている》に書かれているテキスト

いま世界がこのアーチストに夢中だ!

絵+テキストから満ち溢れるほどのエネルギーが出てるんですよね。

それに当てられて自ずとポジティブになれます。それがめっちゃ良かった。

特に下記テキストはグッときました。

私は歳をとり、体は青春時代とは違う。だからこそ一層張り切るのだ。

ぼく

96歳の御大がそう言ってるだぜ。自分なんて全然“小童”。頑張ろう。

他、ガイドや場内に置かれてる書籍で彼女のこれまでのキャリア・人生に触れ、その壮絶さに圧倒されました。

…と同時に”なぜ水玉なのか、なぜそれらで作品を埋め尽くすのか”などの疑問が氷解。

統合失調症によってもたらされる常同反復作用を表現として昇華したもの。それが彼女の芸術。

草間彌生 左《ドッツ》1990年、右《無限の網(DHPP)》2010年

左《ドッツ》1990年|右《無限の網(DHPP)》2010年

ゆえに昇華できなった子供時代は、断腸の思いをするほど暗く辛いものだったとのこと。

恐怖から逃れるために絵を描き、日本を代表する芸術家となった今、彼女が暮らすのは精神病院。

そこからアトリエに行き、昼夜を問わず描き続け、90歳を超えても新作を発表するという。

本展を通じて彼女の絵に魅了される理由がわかった気がします。

これでしか生きれないという気迫・切迫感、そして先に挙げた満ち溢れるほどの正のエネルギーですかね。個人的見解ですが。

ぼく

カラフルな色使い・執拗な(狂気じみた)描き込みにそれが現れているかと。

絵ではなく生き様に感銘を受けた2日間となりました。

購入グッズ(京都会場)

草間彌生 版画の世界 -反復と増殖-in 京都の購入グッズの写真

計1,595円也

1万円台の安価な複製原画はSOLD OUT。

代表作《南瓜》の複製原画は38万5千円だったので、諦めました。。

ぼく

代わりにクリアファイル・ポストカードで補填。

そんな感じで。終わりッ!!

草間彌生展2025:概要

京都

会場 京都市京セラ美術館 新館 「東山キューブ」
会期 2025年4月25日(金)~ 9月7日(日)
開館時間 10:00 ~ 18:00
※入場は閉館の30分前まで
チケット料金
一般 2,200円
大学・高校生 1,400円
中・小学生 600円
未就学児 無料
定休日 月曜日(但し祝日の場合は開館)
電話番号 075-771-4334
所在地 京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124
HP 京都市京セラ美術館

大阪

会場 エスパス ルイ・ヴィトン大阪
会期 2025年7月16日(水)~ 2026年1月12日(月)
開館時間 12:00 ~ 20:00
チケット料金 無料
定休日 無休
電話番号 0120-001-854
所在地 大阪市中央区心斎橋筋2-8-16 ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋 5F
HP ESPACE LOUIS VUITTON – OSAKA

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