2025年(令和7年) 上半期に見た映画の感想まとめ

鉄コン筋コンクリート

昨年見たPERFECT DAYSを皮切りに映画館に足を運ぶ機会を増やしました。

忘備録的に今年見た映画の感想をまとめてみました。

どうすればよかったか?

映画「どうすればよかったか?」、全席完売を知らせる告知文

統合失調症の実録映画「どうすればよかったか?」

この答えは知ってます。どうすることもできないです。周囲の人はこの映画の通り地獄です。

金銭的・精神的な磨耗が半端なく、絶望・焦燥・虚無感などに苛(さいな)まれる。

本人も苦しいかもしれないですが、生活の面倒を見る・何をしでかすか分からない・完治もするか分からない。

この状態がずーっと続く訳です。つまり家族をも巻き込む病気。

色々意見はあるかと思いますが、ぼくはこの両親は立派だと思います。だって面倒見切きったんだから。

弟さん(監督)は、家族のやり方に異を唱えてましたが、たまに帰省して異を唱えるだけ。実力行使もしない。

でもそれも分かります。非常にしんどい映画でした。

機動戦士ガンダム ジークアクス

機動戦士ガンダム ジークアクスのメインビジュアル

SEED以来、久々のガンダム。

沼るとヤバそうなので、ガンダムはあまり通ってきていないですが、カラーがやるとなると話は別。

ぼく

しかも監督は鶴巻さん。フリクリ好きな自分としては最高の組み合わせ。

エヴァ以来のロボットものということでワクワクしていましたが、冒頭の流れは完全にORIGIN(オリジン)

でも、ガンダムはあっさり強奪されてしまうし、ジオンも勝利しちゃう。なんならアムロも出てこない。

「なるほど!これはシン・シリーズの最新作…つまりシン・ガンダムか!」

…とワクワクした前半に打って変わって、完全新作の後半はあまりノリ切れなかったかな。。

入場者プレゼント第9弾『機動戦士Gundam GQuuuuuuXジークアクス -Beginning-』DESIGN WORKS 3

第9弾特典。結局2回見た…

セブン

公開30周年記念『セブン』4K版 IMAX®

15年以上ぶりに視聴。覚えているのは憤怒と嫉妬の殺人。つまり結末くらい。

なので、かなり新鮮な気持ちで見れました。

ぼく

結論「クッソ面白い」。

上映時間は2時間以上と長尺ですが、まったくダレず。

なんなら鮮明に記憶に残っていた結末もかつてと同じ緊張感で鑑賞できましたし、

救いが無く、でもそれ以外の選択は”ありえない”ミルズの行動に改めて絶望しました…

他、イケ散らかしてるOPクレジットを4K映像で。かつ、IMAXの大スクリーン & 音響で見れて幸せでしたね。


この映画きっかけにフィンチャー作品にハマり、DVDも何作か所有。

最新作が発表されるたび、映画館に足を運んでいたことを思い出しました。

ぼく

とはいえ、ゴーン・ガール(2014)までですが…

鑑賞後、色んな記事/つぶやき/動画を見ましたが、以下動画が一番面白かったかな。

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攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL & イノセンス

攻殻機動隊 4Kリマスター版

20年ぶりくらいに見ましたが、前回見た時と感想は同じ。

  • GHOST IN THE SHELL:前半めちゃくちゃ面白い、中盤ダレる、後半盛り返すけど前半ほど面白くは無い
  • イノセンス:難解

イノセンスは、今の視点で見ると違った感想になるかも…と淡い期待を抱いてましたが全然変わらず。

ストーリー自体は、そこまで入り組んで無いかと思いますが、いかんせん”セリフ回し”が難解すぎるんですよね。

特に、様々な詩や偉人たちが残した言葉を”まんま引用したセリフ”の応酬は見ててげんなりしました。。

あと、可愛らしい女性キャラが全く出てこない点も気になったり。

少佐はアレだし、若い女性でいうと少女が2人でてきますが、全然可愛く描いていないww 

ぼく

トグサの娘、SACと違いすぎるやろ…

そして、これは確実に”あえて”。

セリフ回しもそうですが、こういうところにも「客に(こ)びてたまるか!という強い意志を感じます。

ゆえに見ててしんどかったですね。作家性全開なんで刺さる人には刺さるんでしょうけど。

それに比べるとGHOST IN THE SHELLはエンタメですね。

2作連続で見た結果、GHOST IN THE SHELLが”より”際立つという形になりました。

ネムルバカ

映画『ネムルバカ』

1回目

大好きな漫画家の大好きな作品が17年越しに実写化。

しかも監督はベイビーわるきゅーれの阪元監督。

好き×好きの組み合わせなので、前売り券を購入し公開日に鑑賞するなど”かなり”期待してましたが、全然ダメでした。。

会話×ギャグのオフビート感が本作品の肝かと思いますが、漫画ではクスッと笑えるところが映画では微妙だったかな…

ぼく

石黒作品の独特な世界観/特有のタイム感を実写で表現するのは難しそう…

ネムルバカの漫画

ただ、映画化を記念して発売された新装版で”17年ぶりに”ネムルバカの新作が読めたのは嬉しかったです。

あと大好きな造語「駄サイクル」を実写で見れたのが良かった。

しかもそれをジュノンボーイ・乃木坂など王道ルートを歩んでる方々の映画で…というのがまた ww

ぼく

最高に皮肉が効いてて好き。

2回目

ネムルバカの映画公開記念ステッカー

公開記念の描き下ろしステッカー

3周目の特典が石黒先生の”描き下ろしイラストが掲載されたステッカー”だったため、おかわり鑑賞。

途中ダレて集中力が欠けたりもしたけど、1回目の鑑賞より楽しめました。

ぼく

バトル・ロワイアルと立て続けに見たおかげかな?

緊張からの緩和と落差が大きかったからか、本作のオフビート感が非常に心地よかったです。

あと、エンディングで流れる”入巣が失踪した先輩の音源を愛おしそうに聴く姿”はめっちゃ良いなーと。

だって、大好きな先輩と音源を通して”いつでも会える”ってことですからね。

あとイヤフォンで外界をシャットアウトした状態で聴いてる=先輩と向き合っているという聴き方にも”かなり”グッときました。

バトル・ロワイアル

映画『バトル・ロワイアル』

特典のカードは川田(山本太郎)

オープニング、爆音で流れる”怒りの日”を聞いた時点で来て良かったー!!と心の底から思いました。

歯が浮くようなクサいセリフ、一部の学生の拙(つたな)い演技など、気になる点を挙げようと思えば挙げれます。

が!!この面白さの前では”それらは”どうでもいい些細なこと。

とにかく初っ端から高揚感が凄まじく、そしてそれが最後まで続くという。マジで最高!!


久々に鑑賞して思ったことはテンポの良さ。もうほんとサクサク進む。

舞台となる島への移動なんて”あっちゅう間”。40人以上いる生徒の捌(さば)き方・描き方も見事。

緩急の付け方も完璧で、ダレる瞬間が全くなかった。これは監督の手腕ですね。

また齢(よわい)70にして、当時イケイケだったカルチャーを取り入れてる点からも感度ビンビンなことが見て取れます。

  • エヴァンゲリオンの演出に影響を受けてる点が垣間見える
  • エンディング曲にDragon Ashを起用

さすが名匠。

あと、桐山(きりやま)はやっぱカッコいいな〜と。久々に厨二心を刺激されました。

ぼく

ケイゾクの真山、IWGPのキング、バトロワの桐山は青春時代のヒーロー。

他、藤原竜也に関しては「これで終わりちゃうで。これから色んなデスゲームに参加し続けることになるで」と不憫な気持ちになりました ww

アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家

アンゼルム "傷ついた世界"の芸術家のポスター

アンゼルム・キーファー展を観終わった後に鑑賞。

生まれて初めて映画館でガチ寝しました。。

理由は、娯楽性は薄く静謐(せいひつ)映像が淡々と続いていく+体力的に限界が来ていたから。

馬鹿でかいアトリエ内を自転車で散走。周辺に映るのはアトリエと同じく馬鹿でかい作品群…しか記憶に残ってない。。




鴨川ホルモー

こちらはYouTubeの無料公開期間中に鑑賞。

15年ぶりに見たけど、めっちゃ良かった。

前回見た時は、それほど刺さらず…でしたが、今回はブッ刺さり。

刺さったポイントは、以下あたり。

  • 四季折々の京都の風景や街並みを堪能できる
  • 京大のキャンパス・吉田寮を堪能できる
  • チルい学生生活を堪能できる

なので本筋ではなく、この映画が醸し出す空気感・20年前の京都の風情を楽しんでた感じですね。

ぼく

大学1・2年時の”時間の手持ち無沙汰感”を味わいたい。

JUNK HEAD

こちらもYouTubeの無料公開期間中に鑑賞。

事前情報ゼロ、”無料やし見てみるかー”と軽いノリで見始めましたが、最初から最後までクッソ面白い!

そして本編とは違う意味でやられたのはエンディング。

通常、スタッフロールってひとりひとり違う名前が流れるじゃないですか。

この映画、スタッフロールが”流れども流れども”出てくる名前のほとんどが堀貴秀(ほりたかひで)

つまり、監督・プロデューサー・脚本のみならず、声優も”ほぼ”一人でやってるという。

鑑賞後、制作背景に興味が湧いたので調べてみたら「内装業をやりながら7年かけて作った」とのこと。

しかも誰にも師事せず独学で。

この事実を知った瞬間。もうダメ。一気に心を鷲掴みにされました。

ぼく

作家性全開だけど、ちゃんとエンタメしてる..という。凄まじい作品。

JUNK WORLD

JUNK WORLDの購入グッズ

Tシャツとパンフを購入

鉄は熱いうちに打て..ということで、続編を速攻で鑑賞。

結論、前作には及ばず…でした。

というのも、本作はタイムリープものなんですよね。

つまり、まどマギの「ほむらちゃん」みたく より良い未来になるよう奔走する…というお話。

祝10周年!魔法少女まどか☆マギカ10(展)in 大阪の10周年記念イラスト(岸田隆宏作)

黒髪がほむらちゃん

なので、基本的には行って戻ってを繰り返す訳です。

個人的にはこれが”やや”冗長のように感じました。だって同じ出来事をやり直すってだけなので。

…や、「全容が見えない1部」「1部の裏で何が起こっていたかを知れる2部」は面白かったです。

ただ、3部突入!ってなった瞬間、集中力が切れました。。やり直しかい!みたいな。

そして結末の4部が「事前に情報を知らせとけば、これから起こる惨状を未然に防げるんじゃね」に帰結したのが残念だったかな。

ぼく

じゃあ、最初からそうしとけば良かったじゃん!的な。

あと、前作に比べコミカルな要素…というか”ここ笑うところですよー”といった あざとさが増したのがやや残念でした。

…とまぁ、ネガティヴなことを色々書きましたが、比較対象が「JUNK HEAD」になるので致し方なし。

本作は「JUNK HEAD」の前日譚。直の続きとなる「JUNK END」が公開されたら100%観に行きます。

そんな感じで。終わりッ!!

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