豪運に恵まれ荒木先生のトークショーに参加。
忘れないうちに、トークショーの内容を書き留めておきます。
トークイベント「荒木飛呂彦~創作の地図~」の内容

ステージ
子供の頃、祖父祖母に連れられ湯治(とうじ)へよく行ってた。
期間は1〜2日とか短い期間ではなく、2週間ほど。
温泉以外何もない場所だが、漫画は売っていた。
そこで、「山上たつひこの漫画」や「ゲゲゲの鬼太郎・火の鳥」などを読んでいた。

火の鳥 未来編
もう少し大きなった頃には、「愛と誠・巨人の星」も愛読。
山へ登る際は、漫画を持っていっていた。それは水と同じくらい大事なモノ。
山中で読む「ゲゲゲの鬼太郎」は良いとのこと。
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手塚先生との最初の出会いは中学生の時。サイン会にて。
ちゃんと喋ったのは、手塚賞を受賞した時。
たまたまNHKが入っていて握手や喋る機会が設けられたとのこと。
その時の感想は「手がふわっふわっ」。父が「達人は手が柔らかい」と言ってたのを思い出したそう。
なお、喋ってる時、手塚先生の地雷を踏んだらしく「終わった…」とも思ったそう。
あと、オーラーがすごく、背も高くガッシリしてる…のも印象深い点として挙げられてました。
学生の頃から集英社に郵送持ち込みしていたが、箸にも棒にもかからず。
決心し、仙台から直接持ち込むことに。
最初の持ち込み先は小学館を予定していたが、建物の大きさにビビり、結局「集英社」に持ち込み。
そこで初代担当者の椛島(かばしま)さんに出会い、見初(そ)められる。
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トークショーをするにあたり、ブラック・ジャックの1巻を読み返したそう。
感想は「1話〜6話のラインナップ・そして掲載順がすごい」とのこと。
特に掲載順は完璧。また「今見ても古さがない」と仰っていました。

まごうことなき名作。めっちゃ好き
キャラの描き方も凄く、ヒーロー=孤独で頑張っている点をブラック・ジャックは抑えている。
あと、崖に立っている家も孤独を表していて良い。プラス、家の前の芝生の描き方もグッド。

手塚治虫が描いた木の絵
1巻5話の「ときには真珠のように」でブラック・ジャックに寄り添う本間先生は、完全にスタンド
1巻3話の「人面瘡(じんめんそう)」もスタンド。ジョセフは戦ってたよね…とのこと。
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手塚先生は何でも描ける。煙・水・女・子供・動物など。
動物では、熊・キリン・象が柔らかく描けることをピックアップしていた。

手塚治虫が描いた動物の絵
他、カットバック(集中線)に影が入っている点が印象的、かつ、サスペンスさが感じられ好きとも。

手塚治虫が描いた集中線
手塚先生の好きな悪役はブラック・ジャックのキリコ。鉄腕アトムのプルートゥ(のデザイン)とのこと。
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駆け出しの頃、キャプテン翼・桂正和の絵に「その人独自の絵」になっている…と感じた。
対し、自分は「そういう絵」ではなかった。
だから、ホラー物語というジャンルで独自性を出した。
なお、波紋(はもん)飽きた…と編集者から言われ、波紋を絵にしたのがスタンドだそう。
一番好きなスタンドは、4部の重ちーのハーヴェストとのこと。理由はお金とかを拾ってくるから。
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漫画家になりたい人へのアドバイスは、漫画だけではなく映画など色々なモノを見た方が良いとのこと。
子供の頃は、(漫画だけではなく)家にあった西洋絵画の百科事典も好んで見ていた。
他のアドバイスは「漫画術を読んで。そこに書いてあるから。」とのこと 笑
他内容は、ざっと箇条書き。
- これまで兵庫県に来たことはない。今回が初めて
- 差し入れは宝塚名物「ルマン」のサンドウィッチ。美味しかったとのこと
- オードリー・ヘプバーンのマイ・フェア・レディの時のフィギュアを持っている
- 同じことを3回言わせられた時は、イライラする
- 現在アシスタントは3人。週3でくる
- アシスタントはデジタル。荒木先生は肉筆。荒木先生は主にキャラを描いている
- 荒木先生は、アシスタントの経験がない
- 創作メモはある。主にスタンドのアイデアが書かれている
- アイデアは仕事をするぞ!って気持ちに切り替えて出していく
- ジョジョランズは9人揃った。9という数字は良い。サイボーグ009とかも9だし…と仰る
- 同じ巻を読者が間違えて買わないよう、コミックの表紙デザインはガラッと変える
- 人間讃歌(にんげんさんか)以外に描きたいものはないが、強いて挙げるならロボットで戦う系が描きたい
- ジョジョでは「天から剣が降ってくる=神様が助けてくれる」ような展開は描かないよう心がけている
- 好きなアーティストのCDは全部買う。プリンスやパット・メセニーなど。デジタルではなく物体で欲しい
- 旅行している時は、(ジョセフみたく)ウォークマンで音楽を聞くのが良い。音の空間性が気に入ってるとのこと
- 音楽が好きだが、家の音響設備は全くこだわっていない
- 気に入ってる世界遺産は「パドヴァの植物園」。好きな国は「イタリア」。理由はご飯が美味しいから
- 過酷だった旅は「ハワイ島」。ハワイなのに海が無く、ゴツゴツした火山島を長時間歩いたとのこと
- リフレッシュ方法は登山。山には月1位のペースで行く。1500m級の山に登っているとのこと
- 神社が好き。好きな神社は熊野本宮大社
- 古道を歩いている時、熊野本宮大社の宮司と出会い「書いてみます?」でキャラ絵を担当することに(書いて下さい..と下からでは無い点が笑いどころ)
- 好きな漫画はクズ系。ジャンプ系の漫画と違い「どんどん堕ちていく/下がっていく」漫画が好き。他、女麻雀士の漫画も好きとのこと。
- ロック・JAZZ・現代音楽など色々聞くが基本洋楽。J-POPは何言ってんだ?と感じるため、好みでは無い
- AC/DC、パット・メセニーのLast Train Home、ディア・ハンターのサントラ、サンタナのキャラバン・サライをお気に入りの音楽として挙げる
- ジョジョ立ちは、彫刻のポージングが参考。そこから「もうちょっと”(関節とかを)いってみよう」としているため、普通はできない筈と仰る
- 朝のルーティンは「コーヒーを飲む・ラジオ体操・朝食を食べる」など。朝食は主にイタリアン。
- アシスタントにもコーヒーを淹れる。
- ハマグリと菜の花のパスタがおすすめ。タコを少し入れても良い。麺は柔め。10分くらい茹でる。
- 若さの秘訣は「東京都の水道水で顔を洗う」こと。あと最近はボディクリームを足首から塗っているとのこと。
- 体幹系の運動をしている。おすすめは足がブルブル震える機械に乗ること。体幹が鍛えられるからか腰痛が無くなったとのこと
- 好きな色は単体でいうのは難しい。どちらかというと色の組み合わせが好き。好きな組み合わせはピンクと青
- 街のポスターや絨毯など、色使いが綺麗に組み合わさっているモノには自然と目がいく
- 色合いが気に入っている絵は、ジョルノの周りを桜が舞ってる絵
- ジョジョキャラが主役の外伝は禁止されていたが、 懺悔室(ざんげしつ)で岸辺露伴を3ページだけ出し、そこから拡張していった
- 岸辺露伴は今や承太郎より人気だから感慨深い。マーガレットなど色んな媒体から出演を声がけされる
- 荒木先生が受賞した手塚賞は手塚先生が直々に選んでくれた=神に選んでいただいたため、重みがある
- 手塚先生には感謝している & 導いてくれてる
その他
遠方だと福岡や仙台から来てる人もいました。凄すぎ。。
ちなみに本トークショーの倍率は10倍。800人の枠に対し、8,000人以上の応募があったとのこと。
荒木先生が鼻血を出し、トークショーが一時中断。その際「何部が好きか」急遽(きゅうきょ)アンケートを取ることに。
結果は、4部・5部に人気が集中。
他、印象的だったのは、FM宝塚の司会の方のみならず、開会の挨拶に来られた宝塚市長もトークが上手かったこと。
きちんと場を温めて凄いなーと思いました。仕事(しご)できですね。
締めは荒木先生のサインで。

期間限定の展示なのでお早めに
そんな感じで。終わりッ!!
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